愛犬が多飲多尿になったら?考えられる原因と対処法は?

お水をやたら飲むようになったな?おしっこを今まで以上にたくさんするようになったな?そう思ったら、多飲多尿かもしれません。
多飲多尿は様々な病気の初期段階の可能性があります。

何が原因で起こるのか、どんな病気のサインの可能性があるのか調べてみました。

多飲多尿とは?

字の通り、水を多く飲み、多くの尿をすることです。
水を多く飲むことは季節や運動に左右されますので病気とは気づきにくく判断が難しい症状です。

水をやたら飲む日が一日だけなら暑かったり運動の後であったりもするので、多飲とは言えませんが、そんな日が何日も続いている場合はどれくらい飲んでいるか確認しながら様子を見てみましょう。

どれくらいの量が多いのかわからない、と思うときは、24時間で体重1㎏の子の場合で100mlを超えるなら病的飲水量と言えます。
それに近い量の場合も多飲の可能性があります。

多尿は、普段からマーキングなどでおしっこを何度もしている場合もありますが、薄い色で大量にしているときは多尿が疑われます。

24時間で体重1㎏の子が50mlを超えて排尿していれば多尿と判断します。

気が付いたら水を飲んでいる、おしっこをやたらとする、水入れの水がすぐになくなるなどに気づいたら、動物病院に相談してみてください。

多飲多尿の原因となる病気は?

病気が原因の場合、様々な病気があります。

・慢性腎不全
・子宮蓄膿症
・糖尿病
・尿崩症
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
・副腎皮脂機能低下症(アジソン病)
・肝不全

などの病気の症状として現れることがあります。

腎臓の機能の低下や糖尿病など生命にかかわる、また治療を開始しても長期間にわたる病気が多くあります。

できるだけ初期の段階で気づけるよう、いつもと違うと思ったら獣医さんに相談してください。

食欲が落ちてないから、と食欲を元気や健康のバロメーターにしている飼い主様は多いと思いますが、必ずしも初期症状で食欲が低下するとは限りません。むしろ食欲が増加する多食症状が出る病気もありますので、注意してみておいてあげましょう。

病気以外でも多飲多尿になる?

病気が原因のことが多い多飲多尿ですが、体に異常がなく起こることもあります。

心因性多飲症と呼ばれる状態で、心因性のストレスが原因で引き起こされます。
その場合は適切な治療とストレスの軽減が必要になります。

多飲多尿の治療や対処方は?

原因となる病気を見つけてその治療を開始します。
治療を始める前に、おしっこをたくさんするからと言って水を飲む量を減らしたり制限することはしないでください。

尿をたくさん出して水を飲んでいるので、身体は水を飲んでも足りていない状態です。

飲んだ分出ているので脱水状態になりますので、水は飲ませておくようにしましょう。

水を飲ませるのをやめると症状が悪化することがあります。

多飲多尿に良い食事はある?

多飲多尿自体への効果的な食事と言うのは特にはありませんが、その原因となる病気に対しての食事の種類や負担の少ない食事はあります。

腎不全の場合は腎臓に負担をかけないたんぱく質をおさえた食事、糖尿病には糖質を抑えた食事など、病気によって食事を見直す必要があります。

最後に

多飲多尿は病気のサインとも言われる症状です。
普段からどれくらいの水を飲みおしっこをしているかをよく見ておくと、いざと言うときに違いに気づきやすくなります。

高齢になると発症しやすくなる病気も多く、高齢だからでほおっておくと病気の進行になかなか気づけずにいることもあります。

普段の様子と違うようなら獣医さんに相談に行き、早期発見早期治療を行ってあげましょう。