頼れる警察犬として大活躍!ジャーマン・シェパード・ドッグの魅力とお迎えする前に知っておきたい事

賢く勇敢、警察犬としてだれもが知っているジャーマン・シェパード・ドッグ。
一般の家庭ではどんな風に家族としてお迎えするのが良いのでしょうか?

ジャーマン・シェパード・ドッグとは?

ジャーマン・シェパード・ドッグの現在の姿が作出されたのは、19世紀末から20世紀にかけての、第一次世界大戦がはじまる少し前になります。
シェパードというのは「羊飼い」や「牧羊者」という意味があり、ドイツで使役犬として活躍していました。

1850年代、イギリスが犬種を統一する際優秀な使役犬を作出するため基礎となるために選ばれたのが、このドイツの使役犬シェパードでした。

原種であるという意味でオールド・ジャーマン・シェパード・ドッグと冠され区別されました。

しかし、政治的理由で一時はジャーマンの名を外され、アルザチアン・ウルフ・ドッグとしてイギリスのケネルクラブに登録され、ほかのクラブでも登録されました。

その後はウルフドッグの名前が省略され、アルザチアンと呼ばれるようになります。
戦後、1977年にジャーマン・シェパードと言う名が戻され、2010年まではアルザチアンとジャーマン・シェパード・ドッグとどちらも正式名称として認められていました。

一時期は名前のイメージで原産国であるドイツでも虐殺が行われていたと言われますが、本来の使役犬としての地位を取り戻し、現在では優秀な能力を生かして様々な分野で活躍するようになりました。

海外では俳優犬として人気を呼び、一時期はAKC(American Kennel Club)で登録数1位となるほど人気でした。

現在のジャーマン・シェパード・ドッグは優れた嗅覚洞察力で警察犬や災害救助犬、盲導犬などで活躍しています。
訓練競技会でも常に上位に入る犬種として、犬の訓練のプロたちを育成するのに欠かせない存在となっています。
日本でも家庭犬として安定した人気を保っています。

ジャーマン・シェパード・ドッグの大きさは?

ジャーマン・シェパード・ドッグは、オスが体重30~40kg、体高60~65cm、メスが体重22~32kg、体高55~60cmの大型犬です。

筋肉質ですが、大型犬としては小さめの部類です。
体の高さよりも長さのほうがやや長く、立ち耳で、腰が下がった独特のスタイルをしています。

ジャーマン・シェパード・ドッグの性格は?

誰もが知っている頭の良さを持つジャーマン・シェパード・ドッグは、精神的にも知的にも能力が高く、洞察力があり活発、そして落ち着きがあります。

忠誠心や服従心も強く訓練を好む性格です。
家庭犬としても、家族や仲間を守ろうとする愛情深い一面があります。

ジャーマン・シェパード・ドッグの体質は?

毛色は淡色のブラックまたはグレー、ブラックにブラウン系やグレー系、イエロータンなどのマーキングが入っている場合もあります。

マスクと呼ばれる、鼻を囲むようにある黒い差し毛が必須です。
短毛のダブルコートで、意外と抜け毛もあります。
長毛もありますが、長毛はスタンダードと認められていない国が多くあります。

ホワイトシェパードも増えてきています。
もともと純血のジャーマン・シェパード・ドッグから生まれる白い毛色ですが、スタンダードではないために数を減らしていました。

アルビノでもなく毛色が違うだけでスタンダードのジャーマン・シェパード・ドッグとの違いはないため、認められるようになりました。
ホワイト・スイス・シェパード・ドッグとして別犬種としても繁殖されています。

ジャーマン・シェパード・ドッグのかかりやすい病気や寿命は?

ジャーマン・シェパード・ドッグの寿命は10年~12年と言われます。
かつて軍用犬であったため近親交配が行われており、遺伝性の疾患を持つ子が増えました。

現在ではそのような繁殖は行われず、遺伝疾患も減ってきていますが、腰の下がるスタイルが人気なため股関節形成不全を発症しやすくなる子が多くなっています。

早いときは生後数か月で発現し、軽度だと筋肉を鍛えることで特に大きな問題なく過ごせますが、重度の場合は歩けなくなることがあります。
定期的に獣医さんで見てもらったり、普段から気を付けてみておいてあげましょう。

ヴォン・ヴィレブランド病と呼ばれる遺伝的欠損症で、血小板の機能の異常を起こす病気や、皮膚疾患にもかかりやすいです。

体質的に太りやすいと言うのもありますので、しっかりと運動をさせましょう。
運動することでストレスをためない、スキンシップにもなります。

ジャーマン・シェパード・ドッグのしつけは難しい?

頭もよく服従心も強いためしつけはしやすいと思うところですが、きちんとしたトレーナーさんのもとしつけを行うことが望ましい犬種です。

家庭犬として屋内で暮らすことが望ましく、その上でしつけが大切になります。
人のそばで暮らすことで、自分の役割や家族の中で求められていることを自分で考えて頼れる存在となります。

番犬として屋外で放置してしまうと、防衛本能で警戒心が強まり、家庭犬としては不向きな性格になってしまいます。

しっかりとしつけ、ストレスをためないようにたくさんの運動を行いましょう。
朝晩一時間ずつの散歩は必要です。

ジャーマン・シェパード・ドッグの価格は?

カラーや血統などで大きく変わりますが平均的な価格では20万円後半が多いです。
ノーマルなブラックタンは比較的安定した価格帯ですが、珍しいカラーやドイツ系以外の子は30万円前後が多いようです。
メスのほうが少し高くなっています。

ジャーマン・シェパード・ドッグにかかる費用は?

大型犬のジャーマン・シェパード・ドッグの成犬33kgの子の場合、1日約420~500gの食事が必要です。

1か月の食費の目安を12キロ12000円の食事で計算すると、一か月で1袋、1万2千円ほど、年間で約15万円~となります。

これにトッピングをする場合やコミュニケーション用のおやつなどを与える場合は1か月3000円ほど。

予防接種やフィラリア予防、ノミダニ予防で年間3~4万円がかかります。

さらにおしっこシーツなどの消耗品年間1万~や1回のトリミングの費用1万円~、先天性の疾患に備える動物保険年間25000円~などがかかってきます。

ジャーマン・シェパード・ドッグはしつけをしっかり行う必要がありますので、しつけ教室やトレーナーさんに通う場合、1月約5万円~で半年~1年、入会金1万円~などがかかってきます。

これらにお迎え時に必要な費用、お迎え準備に必要なハウスやベッドなどを揃える必要があります。

この金額を平均寿命の間で11歳で合計すると、ザックリ340万円ほどが必要になってきます。

しっかりと家族で相談してから、お迎えするようにしたいですね。

最後に

頭がよく家族思いのジャーマン・シェパード・ドッグ。
その凛々しい風貌から、警察犬や災害救助犬のイメージが強いため、一般の家庭で過ごすことができるというイメージはあまりないかもしれません。

けれど、人のそばに寄り添い、家族を思い家族を守る事を喜びとするジャーマン・シェパード・ドッグは、おうちに迎えればとても頼れる家族になることは間違いないでしょう。