日本で一番愛されている大型犬ゴールデン・レトリバー その魅力とお迎えする前に知っておきたいこと

日本でもっとも飼い犬登録されている人気の犬種、ゴールデン・レトリバー。陽気で頭の良いイメージですが、実際はどうでしょうか?

ゴールデン・レトリバーとは?

ジャパン・ケネルクラブにおいて大型犬の中で一番登録数の多いのが、ゴールデン・レトリバーです。
日本で一番人気の大型犬といえる不動の人気を誇っています。

そんなだれしもが知っているゴールデン・レトリバーですが、その生まれははっきりとは知られていません。

19世紀までは、ニューファンドランドとウェイビー・コーテッドレトリバーという犬同士の交配で生まれた、金色の長毛の犬を基礎としてイギリス人により作出されたと記録されています。

さらにスパニエルやアイリッシュ・セッター、ブラッドハウンドなどと交配を重ね、19世紀末頃に現在のゴールデン・レトリバーのにほぼ近い形が完成したようです。

ラブラドール・レトリバーと同じイギリス出身で、性格や外見も似ていることからラブラドール・レトリバーの長毛種と思われがちですが、成り立ちが異なりますので、別種になります。

ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバーは外見上の違いには毛の長さのほかに頭蓋骨の形があります。
ゴールデン・レトリバーは頭蓋骨が尖ったような形をしていますが、ラブラドール・レトリバーではそれがほとんどありません。

手足の長い飾り毛も、ゴールデン・レトリバーの特徴です。

ゴールデン・レトリバーの大きさは?

ゴールデン・レトリバーは大型犬に分類されます。
オスは体高58~61㎝、メスは54~57㎝とされ、オスの方が少し大きく29kg~34kg、メスは24~29㎏とされています。

体高より体長がやや長いのも特徴です。

ゴールデン・レトリバーの性格は?

とても穏やかで賢く、洞察力、服従性も高いフレンドリーな犬種です。

活発で遊びが大好きで、家族に対し深い愛情を持っています。
人が大好きなので、側に寄り添う事が大好きです。

ラブラドール・レトリバーなど、他のレトリバーと比べるとはしゃぎやすく興奮しやすいところがあります。

社交性もあり優しい性格なので、小さなお子さまがいるご家庭でも育てやすい犬種になります。

人が大好きなので、人の気配がする室内飼いが望ましいです。

ゴールデン・レトリバーの体質は?

被毛は長毛のダブルコートで、美しい被毛を保つためにもこまめなブラッシングやケア必要です。
カラーはゴールド、クリームの2色で、胸元の差し毛にのみ白色があります。

毛色による性格の違いはありませんが。イギリス系とアメリカ系に分かれています。

イギリス原産ののちアメリカに持ち込まれ改良されました。

日本でよく見かけるゴールデン・レトリバーの多くはアメリカ系といわれます。
アメリカ系はゴールドの毛質が多く、柔らかな長いストレートな毛質です。

イギリス系は白っぽいクリーム系の毛色が多く、アメリカ系に比べると被毛とマズルが短めです。

ゴールデン・レトリバーのお手入れは?

長毛のダブルコートのため抜け毛が多く、こまめなブラッシングが必要です。
体臭も少し多めの犬種なので、シャンプーも定期的に行いましょう。

汚れがたまると皮膚炎やにおいの原因となりますので、人間のように毎日洗ってあげる必要はありませんが、2週間に一度や一カ月に一度などの適度な間隔で洗ってあげることをおすすめします。

ゴールデン・レトリバーのかかりやすい病気や寿命は?

ゴールデン・レトリバーの平均寿命は10~12年。
アメリカ系とイギリス系で若干の違いがあるようですが、環境や個体にも左右されます。

また、近年悪性リンパ腫や肥満細胞腫などのガンの好発犬種としても知られてきました。

股関節形成不全も発症しやすい犬種としても知られていますが、最近では繁殖元の努力により減りつつあります。

ガンは高齢犬になると人と同様掛かりやすくなりますので、シニア期に入ったら定期的に健診を受けるようにしましょう。

垂れ耳でもありますので外耳炎にもなりやすい傾向があります。

高温多湿の時は特に気をつけてケアしてあげるようにしましょう。

食べることが大好きなので体重がオーバーしやすいため、たっぷりの運動を行いましょう。

肥満の場合、外耳炎や皮膚炎も起こりやすくなりますので、運動不足には気をつけましょう。

胃捻転という、大型犬で胸が深い子がかかりやすい病気もあります。
急いでご飯を食べることで胃が膨張し、ねじれてしまいます。ねじれた胃が血流や神経に影響しショックを起こすためすぐに治療しなければ死に至ります。

食後すぐの運動でも誘発されますので、食事はゆっくりと食べさせる工夫をしたり、食後もすぐに遊ばないよう気をつけましょう。

ゴールデン・レトリバーのしつけは難しい?

ゴールデン・レトリバーは穏やかで優しく頭が良いので、しつけやすい犬種といえます。

学習能力が高く従順なため覚えも早く、使役犬としても活躍できます。

ですが、とても体力のある犬種ですので、一日2回、1時間ずつほどの散歩や十分な遊びが必要です。

運動不足でストレスがたまると、温厚なゴールデン・レトリバーでも問題行動が出てきます。

食欲も旺盛で太りやすいため、運動は欠かせません。
しっかりと体を動かし健康的にしつけましょう。

ゴールデン・レトリバーの価格は?

ゴールデン・レトリバーの平均価格は15~30万円です。

家庭だけで過ごすタイプと、ショーなどで活躍したいタイプとで相場が変わります。

ショータイプの血統に優れた子は50万円~といわれています。
また、アメリカ系とイギリス系でも価格は変わってきます。

イギリス系は日本ではブリーダーが少ないため、アメリカ系が10数万円からお迎えできるのに比べ、イギリス系は50万円ほどかかるともいわれ、価格は上がります。

ゴールデン・レトリバーにかかる費用は?

ゴールデン・レトリバーの生涯費用を概算で計算してみましょう。

7.5kg入り7000円の食事で考えてみます。

体重30kgだった場合一日に必要な食事量は500g、一袋で15日なので、1か月で2袋、一年間で24袋168,000円ほどです。

これにおやつやトッピング、ペットシーツなどの日用品が50,000円/年ほどとして、フィラリアや予防接種、狂犬病の注射代など予防費が40,000円ほど。

病気やケガに備えたペット保険が2,500円~ほどですので年間で30,000円、平均寿命11年で計算すると約33万円~です。

これらの金額に購入時の初期費用と平均寿命の10~12歳の真ん中で11年と考え計算すると、ゴールデン・レトリバー1頭にかかる生涯費用は300万円~が最低でも必要となります。

そして、ゴールデン・レトリバーが窮屈なく暮らせるスペースが必要です。

お迎えする前には家族と話し合い、きちんと計画を立てておく必要がありますね。

最後に

人が大好きで明るくフレンドリーなゴールデン・レトリバー。

キャンプやハイキングなどアクティビティも家族一緒に楽しめる犬種です。

その反面、人に寄り添っていないと寂しくなるなどの一面もあるため、家族の愛情を独り占めしてしまいそうですね。

明るく愛らしい大型犬として、ゴールデン・レトリバーは家族の癒しになること間違いなしです!