誰もが知っている胴長短足がなんとも可愛らしいダックスフンド。
長めのマズル(口のまわりから鼻先にかけての部分)と大きな目、精悍ながらもどこかとぼけた表情が人気のダックスフンドについてお伝えします。
目次
ダックスフンドとは?
ドイツ語でアナグマを意味する「ダックス(Dachs)」と犬を意味する「フント(hund)」をあわせた「アナグマ犬」を意味します。
ドイツ語ではhundのdを発音しない為フントと呼び、、英語読みではフンド、と呼ばれます。
現在のダックスフンドの祖先と呼ばれる犬は、現在のスタンダードサイズよりもやや大きく、猟犬として重宝されてきました。
アナグマ狩りを主にしていたため、アナグマの巣穴に入りやすい個体が大切にされてきました。
そのため、巣穴に入りやすいように短い手足と長い胴体の珍しい体型になるよう交配されてきました。
ヨーロッパではアナグマのほかにも小さくても勇敢な、猟を行う犬は大切にされてきました。
ダックスフンドの大きさは?
ダックスフンドは3つのサイズがあります。
ダックスフンドと呼ばれるスタンダードサイズ、ミニチュアダックスフンド、カニヘンダックスフンドのサイズです。
猟をするために小さな個体も必要となり、穴の大きさに合わせてサイズを確立していきました。
スタンダードは体重が9kg-12kg、胴周りが35cm-45cm、ミニチュアは生後15カ月経過時点に体重が5kg以下、胴周りが31-35センチ、カニヘンは生後15カ月経過時点で体
重が3.6kg-4.5kg。、胴周りが30cm以下と分類されています。
ダックスフンドの性格は?
性格は勇敢で遊び好き、元気で活発です。
狩猟犬のため、時には攻撃的な性格も見せますが、本来友好的で落ち着きがあるため普段から神経質であったり攻撃的であったりと言うことは少ないです。
また、情熱的で辛抱強い一面もあります。
ダックスフンドの体質は?
ダックスフンドは面長で尾が長く、大きめの耳が下に垂れています。
鼻が開いているので空気を取り入れやすく、嗅覚に優れています。
毛質は3種で、短く堅く、光沢のある毛質のスムースヘアード、柔らかく光沢のあるロングヘアード、全体的に短く粗い剛毛がおおっているワイヤーヘアードに分かれています。
毛色は多くあり、毛質ごとに分類されています。
スムースヘアードとロングヘアードは単色と2色、3色以上と種類があります。
単色ではレッド、クリーム、ゴールド、シェーテッドレッド、レディッシュ・イエロー、イエロー。
2色ではブラック&タン、ブラウン&タン、ブラック&イエロー、ブラック&クリーム、ブルー&タン、ブラウン&イエローなど。
3色以上はブリンドル(縞目)、ダップル(大理石模様)、タイガーブリンドル(縞目)などがあります。
ワイヤーヘアードはレッド・ウィートン、ダップル、ブリンドル、ワイルドボアなどがあります。
ダックスフンドのお手入れは?
どの毛質も上毛と下毛の二層になったダブルコートですので、抜け毛があります。
定期的なブラッシングを行いましょう。
スムースヘアードもダブルコートです。
スムースヘアードも抜け毛はありますが、ほかの2種に比べると少し少ないです。
それでもブラッシングは必要ですので、きちんと行ってあげましょう。
ロングヘアードやワイヤーヘアードは、毛が長く絡まりやすいので毛玉にならないように気を付けてあげましょう。
ダックスフンドのかかりやすい病気や寿命は?
ダックスフンドの平均寿命は12歳-16歳です。比較的長寿ですので、病気には気を付けてあげる必要があります。
ダックスフンドはその特徴的な体形でかかりやすい病気があります。
その中でも、ダックスフンド全体でかかりやすい病気が椎間板ヘルニアです。
椎間板ヘルニアは重症化すると歩行が出来なくなる病気です。
ダックスフンドは基本的にとても活発な犬種ですので、動けなくなることは大きなストレスになります。
動かなくなったり歩くのを嫌がるそぶりを見せたら、すぐに獣医さんに相談してみましょう。
ヘルニアの予防はどのダックスフンドにも共通していますが、太らせないことがまず第一に大切です。
運動でしっかりとした筋肉をつけることも重要です。
垂れ耳のダックスフンドは耳が汚れやすいためこまめに耳掃除や耳のチェックをしてあげましょう。
ダブルコートですのでブラッシングを怠っていると長い毛が絡み毛玉になることがあります。
そこから皮膚炎を起こすこともあるためこまめなブラッシングを心がけましょう。
足が短く地面に近いため夏の散歩は暑さに注意が必要です。
熱中症にならないよう暑い時間は避けて散歩に行きましょう。
遺伝的に両親の毛色がダップルで子犬がダップルの場合や、ブルーなど珍しい色の場合、白の毛色の遺伝子が原因によるとされる疾患を持つ確率が高くなります。
進行性網膜萎縮やてんかんを起こしやすいと言われていますので、注意が必要です。
皮膚炎や膿皮症にもかかりやすいため、スキンシップを兼ねた全身チェックを日々心がけましょう。
高齢になってくると僧房弁閉鎖不全症や膀胱炎など小型犬全体にかかりやすい病気を発症しやすくなりますので、定期健診を受けるようにしましょう。
ダックスフンドのしつけは難しい?
ダックスフンドはもともとが狩猟犬のため、とても賢くよく言う事を聞きますので、しつけがしやすいと言えます。
しかし、狩猟犬であることや、家族以外への警戒心が強いのでよく吠えます。
無駄吠えをしないようにきちんとしつける必要があります。
しつけはしやすい犬種ですので、小さなうちにしつけるようにしましょう。
ダックスフンドの価格は?
ダックスフンドは人気犬種ですので、ペットショップでもブリーダーからでも購入する場所は選びやすい犬種です。
平均で10万円-20万円、レアカラーは25万円を超えることもあります。
スタンダード、ミニチュア、カニヘンでの価格の違いはなく、毛色によって価格が変わります。
ブラック系は比較的安く、ゴールド系が高いとされています。
ダックスフンドにかかる費用は?
ダックスフンドにかかる生涯費用は、サイズによって変わってきます。
真ん中サイズのミニチュアダックスフンドで生涯費用の概算を見てみましょう。
ミニチュアダックスフンド5kgの場合、2kg3000円のフードを与えると一日に必要な量は150g、一袋で13日なので、一年間で28袋、85000円ほどです。
そこにおやつやトッピング、トイレシートなどの日用品が20000円ほど、フィラリアや予防接種、狂犬病の注射代など予防費が20000円ほど。
ヘルニアなど病気にかかりやすい犬種ですのでペット保険への加入も必要となってきます。
一般的な動物保険で見ると一月が3300円前後~ですので、年間で4万円前後、平均寿命で考えると60万円ほど。
これらに購入時の初期費用などと足して平均寿命の真ん中で14歳と考えると、ダックスフンド1頭にかかる生涯費用は250万円が必要となります。
お迎えする前にしっかりと計画をして、家族に迎え入れる準備をしなければいけませんね。
最後に
その特徴的なフォルムで愛され続けるダックスフンド。
短い手足を一生懸命に動かして走り回り遊ぶ姿は、とてもかわいらしく思わず見ている方が楽しい気分になってきます。
毛の色もそれぞれ個性的で、性格にも個体差が強く出る犬種ですので、大変魅力的ですが、おとなしい子ばかりではありません。
ダックスフンドときちんと向き合える、深い愛情が試されると言えます。
家族としてたくさんの愛情を注ぐことができる家庭にダックスフンドは向いていますので、毛質や毛色を皆で相談しながら、ご家庭にぴったりの子を見つけてくださいね。