秋も徐々に深まりつつある今日この頃。
みなさんのお宅の愛犬たちは、元気に動き回っているでしょうか？

「犬は毛皮を身にまとっているのだから、寒さはあまり感じないのでは？」と考える飼い主さんも、たくさんいらっしゃるかと思いますが、実際はどうなのでしょう。

肌寒い秋の日、ワンちゃんの室内環境をどう整えるべきなのか、一緒に考えてみましょう！

ワンちゃんは寒さを感じるの？

ワンちゃんは人間のように話しができませんから、ワンちゃんが寒いのかどうか私たちにはわかりにくいですよね。

けれど、ワンちゃんが寒いと感じているときは、ワンちゃんの体を見ているとわかることが多いようです。

愛犬が寒いと私たちに出してくれるサインとしては、

・小刻みに震えている
・体を丸めている
・人間や温かそうな場所を探してうずくまる
・水がなかなか減らない（飲んでいる量が減っている）
・散歩を喜ばなくなる

などです。
こんなサインが見えたら、秋の環境にシフトチェンジしてあげましょう。

寒さの得意な子・苦手な子

ワンちゃんはもともと外で飼育されていた子が大半でしたよね。
そのため、特に年配の飼い主さんたちは、「犬は寒さに強い」と考えていらっしゃる方が多いようです。

ところが、外で飼育されていない室内飼いのワンちゃん、さらには体調や年齢によっては「寒さが苦手」なワンちゃんもいるのです。

どんなワンちゃんが寒さに弱いの？

寒さに弱いワンちゃんは、どのような子がいるのでしょうか？

子犬や高齢のワンちゃんは、自分の体で上手に体温を調節することが出来ないので、飼い主さんの方が暖かい環境を用意してあげなくてはなりません。

小型犬は、冷え切った地面に近い位置に体があるため、寒さが苦手といわれています。

また、シングルコートの犬種は、ほとんどのワンちゃんが人間の手が加えられて改良された室内飼いの体になっているため、寒さに弱いです。

さらに、体の毛が短く、光沢を得ている滑らかな毛質を持っているスムースコートの犬種も、寒さは苦手です。

原産国が暖かい国の子の場合、例えばメキシコ原産のチワワなどは寒さに弱いといわれていますね。

ワンちゃんでいうと、シングルコートのトイプードルやヨークシャーテリア、マルチーズ、パピヨンは、毛がモコモコしていてもシングルコートなので、寒さが苦手です。

さらにスムースコートで毛が短いイタリアン・グレイハウンドやミニチュアピンシャー、ウィペット、フレンチブルドッグ、ボストンテリアなども寒さに弱いといわれています。

他にもミニチュア・ダックス、シーズー、シュナウザー、体の大きなボクサーなども寒さは苦手です。
ワンちゃんは基本的に寒さに弱い子が多いと思ってよいかもしれませんね。

寒さをあまり心配しなくてよい犬は？

寒さをあまり心配しなくてよいワンちゃんは、どんな子がいるのでしょうか？

寒さが苦手な子が、暑い国原産の子が多いように、寒さに強いワンちゃんは寒い国が原産の子が多いことが知られています。
どんな子かといえば、ロシア代表のシベリアンハスキー、サモエド、アラスカンマラミュートなどです。

さらに、ダブルコートのワンちゃんたちも寒さには比較的強いといわれており、例えば日本犬であれば柴犬や秋田犬、日本スピッツなどですね。

ゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリーバー、コーギー、ポメラニアンもダブルコートなので、冬を楽しく過ごせる子たちといえそうです！

ワンちゃんの秋の環境づくりのポイント

秋が深まってくると、ワンちゃんにとって居心地の良い環境を整えてあげたいですよね。

ワンちゃんが快適に秋・冬を迎えるためのステップとして、飼い主さんが押さえておくとよいかもしれないポイントをご紹介します。

タオルケット/毛布を用意！

室内で暖房をつけるほどではないけれど、なんだか寒いな、暖房を入れてもいいかも、という気温になってきたら、まずはタオルケットをワンちゃんの寝る場所に追加してあげてください。

もともとワンちゃんの平熱は37-40°と高めで、毛におおわれているため、人間より寒さを感じにくいと考えられています。

秋の環境づくりのポイントとしては、肌寒くなってきたときにはタオルケットをプラスしてあげて、さらに秋が深まり肌寒い日が続くようになったら、ワンちゃん専用の毛布を用意してあげましょう。

ワンちゃんは、上から毛布を掛けてもらわなくても、床が暖かければ大丈夫なのです。

ワンちゃんにとっての快適な室内の温度とは？

ワンちゃんって、どのくらいの室内の温度が快適なのかわかりにくいですよね？

犬種や状態によっても、ワンちゃんが快適だと感じる室温には差がありますが、基本的な温度としては23-24度、湿度は50-60%くらいが快適な室内と感じるようです。

犬種別だと、長毛犬種の子たちは15度から20度くらいを快適と感じ、短毛犬種の子たちは20度から25度くらいを快適と感じるようです。

自然に暖かくなる場所がベスト

私たち人間は暖房をつけていても、足元は寒いと感じる方も多いのではないでしょうか？

これは、冷たい空気が低いところにたまりやすい性質があるためなのですが、ワンちゃんはその寒い位置が定位置のため、私たち人間より寒く、また暖房の温度を上げても下の方までなかなか暖かさが伝わってこないのです。

肌寒い日には、ワンちゃんのいる場所を直射日光ではないけれど陽当たりの良い場所に移動してあげましょう。

さらに、寝るところにはカーペットを敷いてあげるなど、床の冷気をシャットアウトしてあげると居心地がよくなります。

犬小屋も秋支度を！

外で飼われているワンちゃんの場合は、犬小屋の中に隙間風が入らないよう工夫してあげるのが大切です！
さらに保温ができるよう、床を工夫してあげてくださいね。

購入された犬小屋は、地面から床が離れる設計になっていますか？

暑さ・寒さは地面から伝わってきてしまうので、ワンちゃんの犬小屋の床が地面にくっついていると、ワンちゃんにとってはつらい冬になってしまいます。

もし、足がついている犬小屋でない場合には、DIYストアなどでブロックを買ってきて、地面から少し上げてあげましょう。

また、体重がそこまで重くない子であれば、スノコを下に敷いてあげるだけでも快適さが増しますよ！
さらに、犬小屋の設置も、風が吹き込まない方向に入り口を向けてあげることが大切です。

秋の散歩には秋用のお洋服を！

ワンちゃんって、衣替えするものなの？
と思われる飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、衣替えは大切です。

気温差の激しい秋は、人間も洋服で温度調節をしますが、ワンちゃんも秋のお洋服にシフトチェンジしてあげたいものです。

さらに秋は、お外で過ごすのが気持ちよくなり、外出する機会が増える時期でもあります。
アウトドアを楽しむ際に、やはり自然の中はダニなどが心配でもあります。

汚れや冷えからワンちゃんを守れるよう、できれば撥水機能付きのウェアを用意してあげるとよいです。
ワンちゃんの秋服を買いに行くときには、着せやすさだけではなく、素材に注目してください。

保温・保湿を重視したものは街中で、アウトドアには防虫効果のあるもの、ポリエステルで撥水効果が期待できるもの、雨の日などもへっちゃらのレインウェアなど、いくつかあると便利ですね。

春物があるという方も、秋は急に冷える時があるので若干厚手のものを用意しておくと安心です。
秋は換毛期でもあるため、体にぴったりしたサイズのものよりは少し大きめのものを選ぶとよいでしょう。

抜け毛対策のロンパースも、秋のお洋服には欠かせませんね！

秋のご飯は温めてあげるべき？

人間も、秋冬に冷たくなったお弁当を食べるのはなんとなくがっかりしませんか。
ワンちゃんも、秋冬のご飯は暖かいものを食べる方がうれしいようです。

もともと野生の本能が備わっている肉食動物である犬は、小動物を捕まえて食べる時に、その温かい体を食べていたので、温かいご飯はおいしく感じるのだそうです。

冷めているご飯の場合は、チンをして適温になってから与えましょう！
口の中を火傷させないよう、飼い主さんが十分注意してあげてくださいね。
子犬にフードを与える時も、お湯でふやかして暖かいうちにあげてください。

ワンちゃんの秋支度　まとめ

ワンちゃんと楽しく秋を過ごすためにも私たち飼い主がワンちゃんの環境を整えてあげることが大切になってきます。
基本、人間が秋になって行うことをワンちゃんにもやってあげましょう。

・衣替え：ワンちゃんの服も秋冬仕様にチェンジしてあげる。

・タオルケット/毛布を追加：私たちが寝る時に毛布などを1枚追加するときには、ワンちゃんの寝るところにも1枚追加してあげましょう。そこまで寒くないなら、タオルケットでもよいですが、薄手の毛布なら安心ですね。

・毎日のご飯：温かいご飯を与えてあげましょう。ドライフードの上に、温かくしたスープなどを（人間用の味付けしたスープではなく、ワンちゃんのためのスープですよ！）上からかけて温めてあげる、チンして適温にしたら与える等、工夫してみてくださいね。

・犬小屋の秋・冬支度：犬小屋にも秋冬の工夫が必要です！快適に過ごせるよう、飼い主さんが細かく調整してあげましょう。

秋は気温差が激しく、人間でも風邪をひいてしまったりと体調を崩しやすい時期です。
ただ、ちょっとした工夫で、体調を崩さないよう予防することはできます！

きれいな紅葉を楽しめる秋を一緒に満喫できるよう、ワンちゃんだけでなく飼い主さんもできるだけ体を温める効果のある食材などで食事を工夫し、洋服の重ね着など体感温度も調節して、これからやってくる寒い冬に向けて準備していきたいですね。

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よく動いて脱げやすい子も、一番上のボタンをとめて固定すると脚を通しやすくなります。
一枚でフルカバー！軽いのでわんちゃんも快適♪