知っておこう!ワンちゃんの椎間板ヘルニア

ダックスフンドやコーギーなど、胴長さんの犬種は椎間板ヘルニアになるリスクが高い犬種といわれていますよね。
胴長犬種のワンちゃんをお持ちの飼い主さんのために、ここでは椎間板ヘルニアについてのノウハウをご紹介しています!

椎間板ヘルニアって何?

「椎間板ヘルニア」の名前を知っている飼い主さんも、詳しくはわからないという方も多いのではないでしょうか?
椎間板ヘルニアは、背骨の小さな骨と骨の間にある椎間板が変性し、飛び出してしまうことが原因で起こる病気です。
椎間板があるおかげで、私たちは腰の曲げ伸ばしや、ひねることが自在にできるようになっているので、椎間板ヘルニアになってしまうと、椎間板が脊髄を圧迫し、酷い痛みや麻痺になって、動けなくなってしまいます。

どんな犬種が椎間板ヘルニア要注意なの?

ミニチュアダックスやコーギーなど、胴長犬種は遺伝的にヘルニアに注意が必要といわれています。
トイプードル、フレンチブルドッグ、パグ、ペキニーズ、シーズーなどに多いとされる椎間板ヘルニアですが、実はどの犬種もそのリスクはあるのです。
遺伝的にヘルニアになりやすい素因を持っている場合のワンちゃんも、子犬のころに発症することは稀のようです。
ただし、もともと先天的にヘルニアになりやすいリスクを持っているワンちゃんは、若齢でヘルニアを発症してしまうこともあります。

なんで椎間板ヘルニアになってしまうの?

ワンちゃんは、どうして椎間板ヘルニアになってしまうのでしょうか?
椎間板ヘルニアになる原因としてあげられるのは、ワンちゃんの加齢と、先天的にヘルニアになりやすい遺伝の2つが考えられます。
人間も年を取ると、背骨の骨が弱くなり足腰に症状が出たりしますよね?
ワンちゃんも、加齢により、椎間板ヘルニアを発症しやすくなります。

また「軟骨異栄養症」の遺伝子を持っている胴長犬種のワンちゃんたちは、背骨の中のゼリー状の髄核が、生まれつき固くなりやすく、椎間板ヘルニアのリスクが高くなるといわれています。

椎間板ヘルニアの症状とは?こんな症状に気を付けましょう!

椎間板ヘルニアになると、どのような症状が出てくるのでしょうか?
その症状は、椎間板の脊髄への圧迫度によって異なります。
初期症状として気を付けてあげたいのは、腰の軽い痛みです。
痛みの様子を探るためには、愛犬の元気度をチェックしてみましょう。

例えば痛さのために吠える、動き/動作が鈍くなる、食欲がなくなぜか震えている、触られるのを嫌がるといった様子が見られたり、呼吸が暑くないのに荒かったり、ストレスが溜まってイライラしている、今まで失敗していなかったトイレを失敗する、ソファーや段差などの飛び乗り/飛び降りができなくなった、階段の上り下りを嫌がる等の様子が見られたら要注意です。

ヘルニア以外の病気も考えられますが、いつもと様子がおかしかったら、数日間しっかり観察してあげてください。

ただし様子を見ているうちに悪化してしまい、足を地面にするように歩いたりと歩き方がおかしくなってしまったり、足をかばうような動きをしたり、引きずったりと、症状が進行し部分麻痺になってしまうワンちゃんもいます。

患部を触ると痛がって吠えたりすることもありますので、全身撫でてあげて様子をチェックしてみてください。
椎間板ヘルニアが腰の場合は後ろ脚に、首の場合は前足も含めた部分マヒに進行してしまうため、注意が必要です。

さらに部分麻痺から完全麻痺に進行してしまうと、足が動かなくなってしまい、自力での排泄も困難な状態になってしまいます。

椎間板ヘルニアの部位別症状

椎間板ヘルニアの症状は、椎間板ヘルニアが発症した場所によって出てくる症状も変わってきます。
椎間板ヘルニアは「頸椎」「胸椎」「腰椎」で起こりますので、部位別にどんな症状になるのか見ていきましょう。

【・頸部ヘルニア】
頸部ヘルニアになると、首の部分の痛みと四肢麻痺という形で症状が発生します。
実際にどのような状態になるかというと、頭を下げたような姿勢になり、動かなくなって、後ろから飼い主さんが呼びかけると体ごと向きを変えて振り返る形となります。
私たちが首を寝違えた時のような、そんなような動きになると思ってみてください。
抱っこしようとすると痛がって悲鳴をあげたり、撫でるだけでも痛がることも。

頭を動かさない様子が見られたら、気を付けましょう。
さらに、頸部ヘルニアでは、歩き方もふらふらとするのがよくある症状です。

首を動かさない、ふらふらと歩くといった症状が見られたら、すぐに獣医さんに相談してみましょう。

【・胸部ヘルニア・腰部ヘルニア】
ワンちゃんの椎間板ヘルニアで一番発生することが多い部位が、胸部・腰部のヘルニアです。
胸部・腰部にヘルニアを発症すると、背中を撫でただけで悲鳴を上げたり、痛がったりする様子が見られます。
後ろ足がふらふらと頼りなく、歩くと足をすっているような様子が見られることもよくあります。
さらに進行してしまうと、足の裏でしっかり踏ん張って立てなくなるため、足の甲を床につけて立つようになります。

さらに、排せつ・排尿が困難になったり、トイレでしていたのが垂れ流し状態になることも。どの部位にできても、早期発見・早期診察・早期治療が重要です。

椎間板ヘルニアにならないための予防法は!?

椎間板ヘルニアの予防法としては、先天的にリスクの高いワンちゃんもそうでないワンちゃんも、子犬のころから運動をして筋肉をつけつつ、適正体重を保つよう心掛けてあげましょう。

食事も栄養バランスの良いものにし、犬にとって厳しい姿勢は極力取らせないようにしてあげてくださいね。
特にリスクの高い犬種は、縦抱きの抱っこは避けてあげたいもの。
腕をワンちゃんの体に差し入れて、床と平行に抱っこしてあげるのがベストといわれています。
お尻とおなかをしっかり支えてあげる抱っこの仕方も安心ですが、長時間の抱っこは避けたいですね。
腰はなるべく温めてあげてください!

生活環境では、フローリングの床やタイルの床は滑りやすいのでNGです。
床が滑りやすい床の場合は、カーペットを敷くなどして対応してあげてくださいね!

椎間板ヘルニアはどうやって治療するの?

ワンちゃんが万が一椎間板ヘルニアになってしまったら、どのような治療をするのでしょうか?

椎間板ヘルニアの進行具合にもよりますが、まだ軽度の場合はステロイドのお薬が処方され、体の中の炎症を抑える治療が一般的のようです。

消炎鎮痛剤を使って、脊髄の炎症を鎮静させます。
初期の椎間板ヘルニアの場合には、体重管理のほか、安静にするよう指導があるかと思います。

さらに、狭い空間で自由に動けないようにして強制的に安静にさせるケージレストを2週間程度実施するよう指導されることもあります。

椎間板ヘルニアは早期発見することが、その予後を大きく分けます。

症状が悪化しないうちに早めに診察してもらい、椎間板ヘルニアなのか、椎間板ヘルニアと同じような症状を発症する「進行性脊髄軟化症」という病気などではないのか調べてもらうことがポイントです。

椎間板ヘルニアの治療に、鍼灸治療を受けるワンちゃんもいるので、興味のある方は鍼灸治療を視野に入れてもよいかもしれませんね。

もちろん、重症になると手術での治療となります。
その際には、椎間板で飛び出していしまっているところを直接治療します。
手術後は、リハビリを行います。

また、手術をしても車いす、というケースもありますので、初期のうちから治療することが大切なのです。

椎間板ヘルニアの診断はどう行うの?

獣医さんに行くと、基本情報プラス触診で、まずは異常を確認していきます。
椎間板ヘルニアがどの場所に発症しているかなど詳細を知るには、CTやMRIが必要となりますが、全身麻酔が必要で費用が高額となるため獣医さんから飼い主さんにお話があるかと思います。

椎間板ヘルニアの治療費用はどのくらい?

椎間板ヘルニアの治療期間は、軽度のもので1週間程度から1か月程度、手術をすると1-2か月くらいの期間がかかるといわれています。

ワンちゃんをお願いしている獣医さんのいる地域や病院にもよりますが、治療費用の目安としては初期のヘルニアの入院(手術なし)は5、6万円から、通院は1回5千円程度からと考えておくとよいでしょう。
手術となると、最低30万円以上と考えておいたほうが良いですね。

犬の椎間板ヘルニアの進行別症状とは?

椎間板ヘルニアの進行具合によって、獣医さんはグレード分けをしてくると思います。全部で5段階のグレードになっており、それぞれ症状でどのグレードなのかを見極めます。

1:神経学的な異常は見られず、背骨の痛みがあるため背中を丸める様子が見られる。また、この段階でもすでに体を触られるのを嫌がる

2:後ろ足に症状が現れ、自力歩行はできるものの、歩行としてはよろよろしており、ナックリングがみられる(足の甲を地につけること)

3:自力で歩くことができず、後ろ肢を少し動かすことはできるものの、力は入らないため歩くことができない

4:後ろ肢は全く動かすことができず、尿漏れという形で失禁が見られる

5:後ろ肢が完全にマヒし、感覚がない状態

軽度であるグレード1-2という診断の場合は、薬の投与など内科的な治療が進められますが、3以上になってくると手術を勧められるでしょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか?
ワンちゃんの椎間板ヘルニアは、なかなかやっかいな病気なのです。
軽度のヘルニアで治療をした子も、繰り返し再発することはよくありますし、また重症化してしまい歩けなくなってしまったり、トイレができなくなってしまう子も少なくはありません。

特に遺伝的になりやすい犬種の子は、椎間板ヘルニアにならないように適切な運動とベスト体重の維持に努め、環境を整えて予防してあげましょう。





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