愛犬の結石対策、処方食しかないの?

人間でも結石ができると壮絶な痛みに苦しめられるといわれていますが、犬にも結石はできるのです。
大切な愛犬の体の中に、そんな激痛の素となる結石ができてしまったら大変ですよね!
ここでは、結石についてのノウハウをご紹介しています。
結石とは無縁の飼い主さんも、ぜひ一度目を通されてみてください!

結石って何だろう?

体の中の尿路、膀胱、尿道、腎臓などにできる石を「結石」と呼びます。
尿道、膀胱、腎臓などのどこかにできると、腎・尿路結石、腎臓にできると「腎臓結石」、尿管にできると「尿管結石」、膀胱にできると「膀胱結石」、尿道にできると「尿道結石」と、できる場所によってその部位の名前がついています。

そしてこのような泌尿器関連の器官にできる結石を「尿路結石」とよんでいるのです。

結石ができてしまうと、どうなるのでしょう?
まずは、ワンちゃんの尿の溜まる器官、膀胱が結石により傷ついてしまうことが挙げられます。
さらに石は尿の通る道である尿路をふさいでしまい、尿が出にくくなってしまうことが考えられます。

尿は、体の中の老廃物などいらないものの集まりなので、結石の大きさなどによっては、老廃物が体の中にとどまり腎臓に大きな負担をかけてしまうこととなります。

最終的には尿毒症など、命に係わることも!
結石と細菌感染のせいで、結石だけではなく膀胱炎や尿道炎といった病気を併発していることも多いため、しっかり治療をすることが大切です。

結石ができるのはどうして?

結石ができる原因は、できる部位によって変わってきます。
水を飲まないなどの水分不足、ビタミンB6不足、細菌感染、運動不足など、結石ができる原因はさまざまです。
また、老化でも結石になりやすくなるといわれています。

もちろん、結石を防ぐための対策もまた、部位によって異なるので、結石が心配なワンちゃんの飼い主さんはそれらすべての対策を行うよう心がけましょう!

結石ができるとどんな症状が出るの?

結石の症状としては、トイレの回数が頻繁になるけれど尿の量は少ない、トイレに間に合わず失敗してしまう、トイレの際に痛さのせいで変な格好になってしまう、背中を丸める、陰部を気にしている様子が見られる、尿の色がピンク色・赤色になる、食欲不振を起こす、嘔吐するといった症状がでると言われています。
また、結石のせいで尿が全くでないこともあるといわれています。

トイレに行く様子が見られても尿が出ていないなどの様子が見られたら、早急に詰まっている石を取り除かないと命にかかわりますので、注意が必要です。
犬の男の子は女の子よりも尿道が狭い、また尿道の長さが長いといった特徴があるため、結石が詰まりやすいというリスクがあります。
シニア、男の子のワンちゃんは特に気を付けてあげたいですね。

結石にはどんな種類があるの?

結石にはいろいろな種類があります。
ここでは、結石の種類を見て行ってみましょう!

ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシュウム結石)

ストルバイト結石は、犬によく見られる結石です。
約60%を犬が占めているといわれています。

ストルバイト結石は、主成分がリン酸・マグネシウム・アンモニアで、「リン酸アンモニウムマグネシウム結石」ともよばれ、石が大きくなってしまう傾向があるとされています。

なんでストルバイト結石になってしまうの?

ストルバイト結石の多くは、尿路から細菌が侵入し、結果として結石ができてしまうようです。
通常は、細菌が尿路に侵入しても、自分の免疫が細胞と戦って細菌感染しないようになっていますが、体調不良やストレス、また加齢など免疫力が低下していると細菌が入ってしまい、増殖してしまうのです。

また、細菌が原因で結石ができている場合には、膀胱炎や尿道炎を併発していることが多々見られます。
泌尿器間で増殖してしまった細菌によって尿がアルカリ性に傾き、正常な弱酸性の状態だった尿では解けていたリン酸アンモニウムマグネシウムがとけず、医師になってしまうのです。

石の色は灰白色、黄褐色で、原因として考えられるのは細菌感染によりPHのバランスがアルカリ性に偏りすぎてしまう以外には、水をあまり飲まない・トイレを我慢することで尿が濃くなってしまうことが考えられます。

ストルバイト結石の予防方法は?

ストルバイト結石にならないようにする最低限のこととしては、細菌が入らないように生活環境やワンちゃんの体を清潔に保ってあげることでしょう。
さらに、ビタミンAとβカロチンを積極的に摂取させてあげることです。

ワンちゃんの場合は、βカロチンをたくさん含んでいる食べ物を与えることで、お腹の中の内臓の滑りがよくなり結石になりにくくなるといわれています。
ぜひ積極的に取らせてあげたいですね。

また、ビタミンCも尿を酸性にし、細菌感染を防いでくれる働きがあるのでぜひ摂取させてあげましょう。
ただし、ビタミンCの摂取過多はシュウ酸カルシウム結石につながってしまうと考える獣医師もいるので、1日の摂取量5000mgは守りたいですね。

また、サプリメントでムコ多糖類やクエン酸等を与えてあげると、結石の抑制因子になるので結石予防になるでしょう。

水をたくさん飲ませるのって、難しいですよね。
自然に水分摂取量が増えるように、1~2か月間の間、ワンちゃんのご飯に塩をふりかけてあげましょう。
塩は自然塩にしてあげてくださいね!

水をたくさん飲むことで、結石を溶かして排出することが期待できます。
また、生肉をフードにプラスしてあげるのも、自然にフードから水分摂取ができるのでおすすめですよ。

カルシウムを多めのフードにしてあげると、体内でマグネシウムとくっつく働きのあるリン酸塩にカルシウムのほうがくっついてくれるため、ワンちゃんの体の中でリン酸マグネシウムになるのを防ぐことができますので、ぜひお試しください。

シュウ酸カルシウム結石

人間に多く見られるのが、シュウ酸カルシウム結石です。
最近では犬猫にも多発しているといわれています。
ただし、犬や猫達にも最近この種の結石がストルバイト結石に変わって多発してきています。

なんでシュウ酸カルシウム結石になってしまうの?

シュウ酸カルシウム結石というのは、ワンちゃんの体の中にシュウ酸が取り込まれて、体内で尿が作られる際にカルシウムとくっついてしまい結石になるというメカニズムになっています。

水を飲む量が減ってしまうと、腎臓がシュウ酸やカルシウムだらけになることから、結石になるリスクが高まるのです。
細菌感染はシュウ酸カルシウム結石になる原因として考えられず、水を飲む量が減った以外に考えられる原因としては、マグネシウム不足も考えられます。

マグネシウムが不足してしまうと、わんちゃんが摂取した炭水化物からクエン酸が作られなくなってしまい、シュウ酸が上手に溶けなくなってしまうのです。

また、ビタミンB6不足も原因の1つとして考えられますね。
ビタミンB6が足りないと、ワンちゃんの体内でアミノ酸の種類の1つであるグリシンが上手に働かなくなってしまうのです。

結果として、シュウ酸が体内にたまりやすくなるのです。
老化が原因でも、シュウ酸が体内にたまってしまうともいわれています。

若いワンちゃんたちは、健康な腎臓を持っているため、しっかりコントロールできるところが、老化で機能が低下した腎臓になってしまうと、シュウ酸もたまってしまうというわけです。

そのほかには、ストレスの結石のできやすい体を作ってしまうようです。
ストレスと叩くために体の中の副腎という器官が、血中にコーチゾンをたくさん生産してしまいます。

コーチゾンがたくさん出てきてしまうと、カルシウムやリンが血中にたくさん排出されてしまうことになり、結石のできやすい状態に体が傾いてしまうのです。

シュウ酸カルシウム結石の予防方法は?

シュウ酸カルシウムを予防するためには、ワンちゃんの腸の中でシュウ酸がとりこまれ、血中に排出されてしまう前に、腸内でカルシウムとくっつけるようにし、体外に排出させること、さらにワンちゃんにとって消化がしやすく、ミネラルなどのバランスが整った食事を与えることと言えるでしょう。

また、太陽の光をたっぷり浴びさせてあげることが効果的と言われています。
太陽が出ている間に、散歩に連れて行ってあげましょう!
太陽の光が、皮下コレステロールをビタミンDに変えてくれます。

そのビタミンDは、骨や歯などのカルシムとくっついて強い骨や歯にしてくれます。

さらに、ビタミンBコンプレックスのサプリメントも効果的と言われています。
ビタミンBコンプレックスの作用で、シュウ酸ができにくくなります。

結石ができないようにするための水分量

結石ができないようにするためには、どのくらいの水分が必要なのでしょうか?

体重別に見ていってみましょう。
・3㎏:250ml
・10kg:600ml
・20kg:1000リットル
・30kg:1.5リットル

このように、ワンちゃんも結構な量の水分が必要なのです。

人間が飲んでいるミネラルウォーターはワンちゃんにも良いのでは、と思われるかもしれませんが、ミネラルウォーターにはマグネシウムやカルシウムが含まれているので与えないようにしましょう。
お水は10度以上の常温のものを与えてあげましょう。

フードで結石予防ってできるの?

結石ができるのが怖いということで、結石対策に作られている処方食を与えている飼い主さんもいらっしゃるかと思います。
けれど、処方食はカロリーが高く設定されているものが多く、肥満が心配になってしまうのでは?

結石を考えて作られた処方食は、Phをコントロールするために工夫されています。
まずは、マグネシウムなどのミネラル、タンパク質の量を制限しています。
さらに、尿の量を増やし、細菌の増殖を防ぐよう工夫されているのです。

原材料をチェックしてみると、タンパク質が少なく、その分脂肪を含ませていることに気づかれるかと思います。
そのため、太ってしまうワンちゃんもいるわけなのです。

処方食ではなく、通常の食事を工夫して与える!
これが、ワンちゃんにとっては健康的な体の第一歩と言えます。

ドライフードに水分をプラスしてあげましょう!

生肉など生の食材には水分が含まれており、尿のPhを中性に落ち着かせてくれる効果が期待できるのです。

「我が家のワンちゃんは水を飲まない」という飼い主さん、ドライフードのみのフードを与えている飼い主さんも、ぜひ生食に注目してあげてください。

というのも、ドライフードは高温で加熱処理を加えられ、乾燥をされているため水分量は全く期待できないからです。
犬の祖先である狼などは、天然の食事から有機ミネラルや良性菌類が摂取できているため、結石といった症状があることはほとんどありません。

ワンちゃんも、ドライフードのみではなく食事から、生肉などをトッピングしてあげれば、生の食材に含まれる栄養素や水分が自然な形で摂取できます。

生の食事にが有機ミネラルなどがたっぷり含まれており、ワンちゃんの体への効率よく吸収され免疫力をアップさせてくれる上に、乳酸菌類もたくさん含まれているため、膀胱炎など泌尿器間の環境をバランスよく整えてくれる効果が期待できるのです。

細菌感染も、免疫力が付けば怖くありませんよね!
また、肉や内臓、野菜、生骨で作られたローフードも、結石予防にはお勧めです!

お手軽に総合栄養を与えることができ、免疫力アップと水分摂取量アップが期待できます。
ワンちゃん用に作られたスープも、ドライフードと併せて与えてみてはいかがでしょうか。

ワンちゃん用のうまみたっぷりスープなら、水分を全くとらないワンちゃんも喜んで飲んでくれること間違いないでそう。

今日からでも試せる方法としては、水分摂取が足りないなと感じるワンちゃんには、ごはんにフードを水や犬用ミルクでふやかせたものを使ってふやかしてあげたり、肉や魚をゆでたときのゆで汁を加えるなど、うま味のあるもので水分が自然と摂取できるよう工夫してあげてください。

誰でもできる!簡単結石予防とは?

結石を予防するために飼い主さんがワンちゃんのためにできることは、実はとてもシンプルな工夫だけなのです。

大きく分けると3つ!
3つのポイントを押さえておけば、それだけでワンちゃんの体に結石ができにくい状態にできちゃうのです。

まずは、十分な運動(散歩)。
運動をすることで、ストレス解消にもつながり、また肥満のリスクを減らすこともできます。

それから、水分量!
もちろん、たくさん散歩に行けば喉も乾き、水分量も増えますよね。
飼い主さんも、運動不足の解消になって一石二鳥。
セットでこなせちゃいますね。

また、室内の環境的にはすぐにトイレに行ける環境を整えてあげてください。
トイレに行きやすくなれば、我慢することがなくなるため、菌が増殖しやすくなる尿を作ってしまう前に排出できるからです。

栄養・ミネラルバランスの良い食事もまた、飼い主さんが愛犬の結石予防のためにできることです。
尿のPh値を測ってみると、1日のうちでも変動するのがわかります。
私たちが目指してあげたいのは、その尿のPhのバランスが酸性やアルカリ性に傾きすぎないことなのです。

おわりに

結石ができないように心がけるということは、1日や1週間では効果はありません。
継続的に水分摂取量を意識し、食事には良性菌類や有機ミネラルなど栄養バランスがとれるように心がけ、さらにたっぷり散歩に行くこと。
この状態を、普段の生活として習慣づけてしまうことが成功のカギと言えるかと思います。
結石ができないライフスタイルを習慣づけることで、シニア犬になっても結石とは無縁でいられるでしょう!





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また、ドライフードと違い、生肉には水分量も多いので、結石の原因でもある水分量不足にもお勧め!





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