愛犬の腎臓が悪くなる原因と対策方法!

人間と同様、愛犬の高齢化も話題となっています。
高齢、シニアと言われる年齢になってくると、様々な病気にかかりやすくなります。
その中の一つ、高齢化によって必ず出てくると言われる腎臓の問題。
高齢犬の主要な死亡原因となる腎臓病。
食事や生活習慣など、日々の対策で腎臓病を防げるのか、どんな対処を取ればいいのかを、お伝えしていきたいと思います。

腎臓って何をするの?

腎臓には様々な機能があります。
すぐに思い浮かぶのは、おしっこではないでしょうか。

腎臓は、体内の血液の中に溶け込んだ老廃物や余った水分ろ過し尿として排出させることが、一番イメージしやすい働きです。

そのほかにも、赤血球を作る役割や、血圧を調整する役割があります。

腎臓にはネフロンと呼ばれる構造が多くあり、犬には約80万個存在しています。
このネフロンで、血液中の老廃物をろ過したり、栄養の再吸収、分泌や濃縮が行われます。

なぜ、腎臓が悪くなるのか

ネフロンの働きが様々な原因で損なわれてしまうと、腎臓の機能が正常に働かなくなってしまいます。
ネフロンが傷ついてしまうと、腎臓の機能は低下し失われていってしまいます。

腎臓病は、このネフロンが働けなくなり傷ついていってしまう状態です。
しかし、なぜネフロンが傷つき腎臓が悪くなるのかは解明されてはいません。

日々の食事の偏りや加齢、腎臓の働きに影響を与える様々な他の病気が、緩やかに腎臓にダメージを与えていき、一定のダメージを超えると急速に進行すると考えられています。

その為、高齢の犬ほど腎臓病になる割合が大きくなっていきます。

腎臓が悪くなるとどうなるのか

腎臓は一度障害を受けてしまうと、完全に回復することが難しいと言われている臓器です。
ネフロンは少しのダメージではほぼ症状は出ず、ダメージの無い部分で働きを補なう事が出来ます。

その為、血液検査の結果や症状が出始めた事に気付いた時には重篤な状態になっているという事も珍しくありません。

それが高齢になるとさらにリスクが高なります。
腎臓のダメージは放っておくと徐々に進むのではなく蓄積され、あるときにダメジは一気に進行しはじめます。

ネフロンが正常に機能しなくなってくると、老廃物のろ過や排出が出来なくなります。
体内に不要な毒素として老廃物が溜まっていくと、尿毒症と呼ばれる非常に危険な状態になります。

下痢や嘔吐を繰り返したり、脱水症状を起こしたりします。
腎臓機能の75%以上を失うと「腎不全」と呼ばれる状態になります。

人間の場合、腎不全という状態になった場合は人工透析を行ったり腎臓の移植を行ったりしますが、犬の場合は透析が出来る施設も少なく、移植も難しいため輸液や食事での治療となっていきますが、一度傷ついた腎臓は戻る事はありません。

急性腎不全と慢性腎不全

腎不全にも種類があります。
食べ物の誤飲や腎臓自体が急に機能を停止した為に引き起こされる急性腎不全と、加齢や他の病気により徐々に引き起こされる慢性腎不全です。

急性腎不全

腎臓が急に機能しなくなる状態です。

症状としては
・食欲が無くなる
・嘔吐する
・動きたがらない
・おしっこをしない
・背中を丸める
等があります。

体内の不要な毒素を体外に排出できなくなった状態で、腎臓に痛みもあるため背中を丸めた状態になりやすいです。
毒物や薬物、誤飲での閉塞などで突然おこる事があります。

腎臓自体のダメージが無く、腎臓に流れ込む血流が悪化したことにより起きる事もあります。
出血や大量の下痢や脱水、熱中症等が原因です。

誤飲による中毒の場合は、抗生物質などの薬の誤飲、ブドウ、ユリ科の植物、エチレングリコールと呼ばれる不凍液が主な原因です。
エチレングリコールは特に致死性も高く注意が必要です。

冬場の道の凍結を予防する為にまかれている事が多いのですが、犬にとって甘みがあるため舐めてしまう事が多いのです。
特に冬のお散歩の際には気をつけないといけませんね。

慢性腎不全

腎臓の機能が徐々に低下していく状態です。

症状としては
・おしっこの色が薄くなる
・異常にお水を飲む
・食欲が無くなる
・嘔吐する
・すぐに動きたくなさそうにする
・痩せてくる
等の症状があります。

慢性腎不全の原因で多いのは、加齢による機能の低下です。
高塩分や高タンパク食など偏った食事内容によって、若いうちにも引き起こされる場合があります。
ガンや糖尿病、遺伝によるものも原因となります。

シニアの場合は老化のせいで元気が無いのかな?と思いがちになってしまいますが、緩やかに進む病気が原因の場合もありますので、定期的な血液検査をして健康を保ってあげたいですね。

腎臓に良い食生活

加齢による腎臓機能の低下は防げませんが、バランスの良い食生活を送る事で腎臓の機能を急激に低下させないように気をつける事は出来ます。

タンパク質の過剰な摂取は腎臓に負担をかけやすくなり、以前はタンパク質を制限した食事療法が良しとされてきましたが、最近では人間と同様に良質なタンパク質を適量取る事も望ましいと言われています。

バランス良く良質なタンパク質を取ることが、腎臓の健康を守ることになります。

腎臓におススメの良質なタンパク質

腎臓に負担をかける栄養素にリンというものがあります。
リン自体は骨や歯、細胞を作るために絶対に必要な栄養素なのですが、腎臓の機能が低下すると体内の余分なリンが排出できなくなり、リンが毒素へと変わってしまいます。

腎臓の機能が低下してきた場合にはこのリンが負担となりますので、リンを多く含む食事は避けなければなりません。
腎臓の健康のためにタンパク質摂取させたいと思った時に思い浮かぶお肉類にも、リンが多く含まれます。

その為、リンの少ない高タンパクの良質なお肉を選ばなければなりません。
牛・豚のバラ肉、牛・豚・鶏のひき肉や馬肉がお肉の中でも消化が良く高タンパク。

リンも低いので、腎臓が気になる子に与えるには丁度良いお肉です。
お肉は良質の高タンパクを選んでいても、消化が悪いものはやはり腎臓に負担をかけますので、消化が良い高タンパクなものを選びましょう。

お魚も食べられる子には、ブリやイワシなどの青魚や、タイやキス、タラなど白身のお魚、サケもおススメです。
お肉やお魚以外のタンパク質では無塩のチーズや卵、ヨーグルトが腎臓に良い食材です。
また、カルシウムは体内の余分なリンと結合して腎結石を防ぐ働きがありますので、積極的に摂取する事が望ましいです。

腎臓に良い良質なオイル

良質なオメガ3脂肪酸は、腎臓病の悪化を遅らせると言われています。
オメガ3に含まれる抗炎作用が腎臓の炎症を軽減して、血流を改善する効果があると言われています。

その他腎臓に良いとされる食材

先述のとおり、腎臓に良い食材とは腎臓に負担をかけず、消化の良い高タンパクで低リン素材です。
メインとなるタンパク質以外ではこんにゃくやしらたき、シャガイモやナガイモ、サトイモなどが低リン素材でおススメです。

穀類では白米や、無塩や減塩のうどん、そうめん、ビーフンが低リン食材です。
豆乳やおからの豆類はタンパク質も高くリンが低いので、主食としておススメ出来る食材です。

腎臓が気になるなら避けたい食事

腎臓に良い食材がどんなものかお伝えしましたが、今度は出来るだけ避けたい食材をお伝えします。
普段食べるフードは気をつけていても、おやつはどうでしょうか?
意外と盲点なのが、コミュニケーションに使うおやつです。

しつけやご褒美にあげるおやつの中でも、ジャーキーやお肉のおやつは注意が必要です。

干しただけ、焼いただけの無添加のおやつであっても、お肉そのものにリンが多く含まれていますので、せっかく日々の食事を気にしていても効果が薄れてしまいます。

ささみを使ったジャーキーは特にリンが多いのでオススメできません。
また、ジャーキーや火を通したお肉は消化に時間が掛かるものも多く、腎臓への負担となりやすいです。

どうしてもジャーキーしか食べない等の場合は、鳥の胸肉や白身のお魚で手作りジャーキーに挑戦してみるのも良いかもしれません。
ご褒美やしつけで必要な場合や、愛犬の楽しみのために与えたい場合は、できるだけ消化が良いものを選びましょう。
無糖のヨーグルトや納豆、蒸かしたさつまいもなどを少量与えるのも良いですね。

サプリメントを使ってみる

乳酸菌やオメガ3、ハトムギなど腎臓に良い素材が入ったサプリメントや、デトックス作用を含むハーブも、健康な腎臓の維持には効果的です。
毎日の食事に混ぜるだけで与えられるので、手軽にケアできます。

ただし、他の病気でお薬を飲んでいる場合は、獣医さんと相談しながらあげてくださいね。

最後に

年齢とともに機能が落ちてくる腎臓ですが、若いうちから日々の食事に気を使う事で老化現象も緩やかに抑える事ができます。

健康な状態なのに老後を心配し様々なものを制限しながら暮らしていくのではなく、日々少しずつのケアを取り入れて、愛犬も飼主様もストレスなく過ごせる事が大切です。

ちなみに、豆知識ですが「腎」は「恐怖」の感情と繋がっているそうです。
生まれつき腎臓が悪い子は極端に怖がりだったり神経質だったりする場合があるそうです。

皮膚をかゆがったりすることもあるようです。
うちの子、健康だけど凄く怖がりだしかゆがりだわ、と思われる飼主様は、少しだけ早目に腎臓ケアを始めてみると良いですね。

怖がりだったりかゆがりだったりが、必ずしも腎臓の病気だと言う事ではありませんので、そんな事もあるんだねと頭の片隅にでも置いてもらえればと思います。

腎臓のあたりを軽くマッサージしてあげると腎臓の機能を丈夫にするとも言われていますので、スキンシップも兼ねて軽くマッサージしてあげるのも良いですね。

大好きな飼主様の手でゆっくりと撫でられるだけで、愛犬はとっても気持ちよくなるそうです。
日々の食事のケアやサプリメントと一緒に、飼主様の手から伝わる愛情で、毎日元気に過ごしてあげさせたいですね。





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