新型コロナウィルスが出始めたころ、海外で人からペットにコロナウィルスがうつってしまったニュースや、国内のワンちゃんたちにＰＣＲ検査をしたところ、陽性となったワンちゃんがいたことなどが騒がれていましたよね。
コロナウィルスが人からワンちゃんへの感染については不明な点が多いようですが、それならインフルエンザもワンちゃんにうつるのでは？と考えてしまったりしませんか？
そこで今回は、毎冬注意喚起が行われるインフルエンザについて、ワンちゃんとインフルエンザの関係について調べてみました。
自分やご家族がインフルエンザに罹ってしまったとき、ワンちゃんは安全なのか、またワンちゃんがインフルエンザに罹ってしまった時、人間にうつす可能性はあるのかなどなど、一緒にチェックしてみましょう。
毎年猛威をふるう、人間（ヒト）のインフルエンザですが、ペットと暮らす飼い主さんは、「インフルエンザは犬や猫に人からうつるの？」「愛犬がインフルエンザの運び屋になるの？」と心配してしまいますよね？
目次
人間のインフルエンザはワンコにもうつる！！
人間の病気が動物にうつるという話ってあまり聞きませんよね？
ウソのような本当の話なのですが、人のインフルエンザはワンコたちにもうつるそうです！
みなさん、ご自分やご家族のどなたかがインフルエンザに罹ってしまったら、ワンちゃんたち、特に子犬やシニア犬などは気を付けなくてはならないかもしれません。
インターネットのサイトをいろいろ調べてみると、「人間のインフルエンザは犬にはうつらない」と断言しているサイトも存在していました。
なんでも、インフルエンザは動物ごとに型が違うので、違う種類の動物同士ではインフルエンザはうつらない、ということらしいです。
悩ましいところですが、どうやら人間のインフルエンザはワンちゃんたちにもうつるという説が若干多数派のようです。
とはいえ、人間のインフルエンザを犬が発症するという例は、日本では確認されていないそうです。
「人のインフルエンザは犬にもうつる。けれど確率は低い」
と考えるのが適切かもしれません。
インフルエンザウィルスというと、よく聞くのはＡ型とＢ型ですよね？
けれど本当は、Ｃ型とＤ型もあるのだそうです。
そして冬に見られるインフルエンザがＡ型インフルエンザとＢ型インフルエンザで、季節性インフルエンザと呼ばれています。
この冬に見られるインフルエンザにワンちゃんたちが感染した、という例は様々な国で報告されているそう。
ただし、集団発生の例などがないので、あまり大きくは取り上げられていないようです。
アメリカ、中国やその他の国で、以前世界中で猛威を振るった新型インフルエンザウイルス（H１N１）については、ワンちゃんへの感染が報告されているそうです。
国内での発症例は確認されていないとは言え、実は日本でも以前、インフルエンザウイルスＡ型、またはＢ型、新型インフルエンザウイルスに感染したと思われるワンちゃんたちがいたのは、免疫学調査で確認されているそうです。
ようするに、インフルエンザウイルスに感染はしたものの、発症しなかったワンちゃんたちは存在しているということなんです。
なぜワンちゃんたちはインフルエンザを発症しないの？
人間からワンちゃんたちにも感染するといわれているインフルエンザですが、実は感染はしても発症しにくいことはわかっているようです。
どうやらワンちゃんたちには、人間のインフルエンザウイルスは感染力がとても弱く、万が一感染しても症状が出にくいそうなのです。
そんなわけで、ワンちゃんたちは人間のインフルエンザに感染していても発症しないか、インフルエンザの症状が認めにくいそうです。
一見元気そうだけれど、少しいつもよりダルそうだし、食欲も落ちている、なんていうときは、もしかしたらインフルエンザに罹っているのかもしれません。
ワンちゃんたちのインフルエンザは人間にうつる？
ワンちゃんたちには発症や症状が出にくい人間のインフルエンザですが、ワンちゃんたちも場合によっては、「感染」はしますよね。
ということは、万一飼い主さんの家族内でインフルエンザの方がいた場合、ワンちゃんたちは人間のインフルエンザウイルスに感染し、そのインフルエンザウイルスを他の人間にうつしてしまう、という可能性がないとは言い切れないのだそうです。
例えばご家族の誰かがインフルエンザに罹ってしまい、インフルエンザが治るまでおじいちゃんおばあちゃんなどにペットを預かってもらう、なんてことになった場合、インフルエンザウイルスがペットを通しておじいちゃんおばあちゃんに感染してしまう、という恐れは常にあると考えたほうがよさそうです。
ワンちゃんにはワンちゃんのインフルエンザがある！
ワンちゃんたちにはワンちゃんたちが罹るインフルエンザがあります。
日本ではまだ報告例はありませんが、アメリカや韓国、中国では集団発生した報告もあるそうで、油断はできませんね。
ワンちゃんがインフルエンザに感染すると、人間がインフルエンザに罹ったとき同様、呼吸器系の症状が出たり、鼻水やくしゃみ、食欲不振などがみられます。
いつもより元気がないと感じられることもあるでしょう。
逆に、ほぼなんの症状も出ない、という子もいます。
ワンちゃんのインフルエンザは特に問題がなく軽症であれば2－3週間で元気になりますが、重症化してしまうと高熱が出たり、呼吸器系の症状が重くなり肺炎まで進んでしまったり、最悪の場合は命を落としてしまうこともあるそうです。
ワンちゃんがインフルエンザに！対応法はコレ
ワンちゃんがインフルエンザになった場合、どのように看病してあげればよいのか気になりますよね。
ワンちゃんのインフルエンザに、人間のように「タミフル」や「リレンザ」、「イナビル」「ゾフルーザ」「ラピアクタ」などの特効薬が開発はされていません。
それでは発症したらどうするのか、といえば、対症療法しかないわけです。
ようするに、咳や鼻水で細菌感染が疑われる場合は抗生物質を投与してみる、発熱からの脱水や食欲不振であれば、補液などで水分が取れるようにしてあげるなど、症状に対して、治療を行い、栄養管理を行う、といった方法しかないのですね。
ワンちゃんのインフルエンザが重症化しないように気を付けてあげることは、飼い主さんの義務といえるかもしれません。
ワンちゃんのインフルエンザ予防には？
ワンちゃんがインフルエンザに罹らないように、私たちはどのようなことをしてあげられるのでしょうか？
ワンちゃん用のインフルエンザのワクチンなどはいまだ開発されておらず、インフルエンザの感染を避けることはできませんが、予防をすることはできます！
例えばインフルエンザが流行していそうな時期はドッグランの利用を避ける、そうすることでインフルエンザ感染のリスクを下げることは可能ですよね。
ワンちゃんたちのインフルエンザは、ワンちゃんたちがくしゃみや咳をしたとき、また吠えたときに飛沫が飛び感染します。
その際にうつってしまうことがあるのです。
またご自分の家のワンちゃんがインフルエンザに感染した場合には、ワンちゃんが他のワンちゃんと接してうつしてしまうことがないよう、注意しましょう。
また、インフルエンザなどが流行る前から、ワンちゃんが規則正しい生活を送れるようにしてあげるとよいですね。
免疫力アップしておけば、病気に罹りにくい体になります。
いつもの食事について、トッピングなどを足して栄養バランスを整えてあげてください。
また、冬なら暖かく快適に眠ることができるよう、心掛けてあげましょう。
もちろん、散歩以外にもワンちゃんと一緒に遊び、ワンちゃんがストレスを発散できる機会を作ってあげることも大切ですよ。
終わりに
いかがでしたか？
私たち人間のインフルエンザは、発症はしなくともワンちゃんにうつる可能性があると知って驚かれた方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
ワンちゃんはもともと人間のインフルエンザに罹りにくいとのことですが、ぜひ普段からインフルエンザだけでなく他の病気への対策として、生活リズムを整え、ストレスが溜まってしまうことがないようにたくさん遊んであげたり、散歩に連れて行ってあげてください。
食事内容も見直し、栄養バランスがどうかについても考えてみましょう。
免疫力アップが、どのような病気にとっても一番の薬ですからね！
●参照
・【獣医師監修】犬に人のインフルエンザはうつるの？犬とインフルエンザについて
・インフルエンザは犬にもうつる？犬インフルエンザの症状や予防法
