ワンちゃんは雷が苦手!雷の日の過ごし方

空模様が怪しくなり、なんだか暗くなって冷たい風が吹きつけてきたら…
「夕立かな!?雷かな!?」
と焦ってしまいますよね。

外出先の建物のない場所で雷に遭遇してしまうと、人間だって怖いもの。
それは、「雷」のことがよくわかっていないワンちゃんにとっては、雷は怖いものであるに違いありません。
とはいえ、ワンちゃんが雷を苦手なのはなぜなのでしょうか?

今回はワンちゃんと雷の関係と、ワンちゃんが大嫌いな雷の日をどう過ごしたらよいのか、ご紹介したいと思います。

なぜワンちゃんは雷が怖いのか?

人間が雷を怖がる理由は、やはりあの稲光と轟音でしょう。
では、ワンちゃんはどうして雷が怖いのでしょうか?

実は雷が発生するときの気圧の変化をワンちゃんが感じ取って落ち着かなくなる子もいるんです。
なんだか怯えている様子で、尻尾を下げて足の間に入れてしまっていたり、狭いところに隠れようとしてみたりする姿が見られるでしょう。

怯えているように見えますが、実際のところは雷が発生することで生じる気圧の変化によって、ワンちゃんはダルさや頭痛、めまい、不安などネガティブな症状を感じているのではと考えられているそうです。

では、気圧の変化以外、実際の雷が怖いと感じているワンちゃんは、何が怖いのでしょう?
まずは、あの「稲光」。
ピカッと白っぽくフラッシュのように光る閃光は、人間でもびっくりしますよね。
ワンちゃんにとっては、いつもの見慣れた光ではない光は、「知らないもの」であり、不安を感じる光なのです。

稲光は雲から放出された電気の通り道が高温になるから光るのだ、ということを人間は理解できていますが、ワンちゃんにとったら意味不明の怖い光としてインプットされているため怖いのです。

また、雷がゴロゴロと轟いているときも、ワンちゃんは苦手なんです。
雷の音や衝撃が発する振動を、ワンちゃんは感じ取っています。

ドドドドドド~ン、といった感じだったり、バリバリバリバリッといった音、それに伴う振動は人間も不安になってしまいますよね。
ワンちゃんにとったら、恐怖しかないのは当たり前といえば当たり前かもしれません。

ワンちゃんが雷を怖がっているときの行動は?

ワンちゃんが雷を怖がっているということは、どういった行動からわかるのでしょうか?
基本的にワンちゃんが雷を怖がっているときに取る行動は、家具の下に隠れたり、小屋に入って丸くなっていたり、逆にケージなどを破壊して飛び出し、逃げようともがく姿が見られるかと思います。

あまりの恐怖から、パニックになってしまうのですね。
また、雷のストレスで嘔吐してしまったり、下痢をしてしまう子もいます。
もちろん、ご飯の時間に雷があたってしまったら、ご飯を食べるどころではないので食欲は低下しますよね。
雷が終われば、普通に食べてくれると思いますが…。

そのほかには、呼吸が荒くなったり、よだれが多くなったり、ブルブルと体を震わせる様子が見られることもあります。
恐怖が強すぎると、チアノーゼのような症状が出てしまうことも!

雷の間は落ち着かず、歩き回ったり、リラックスできないので立ったままでいることもありますし、ウロウロと歩き回ってしまったり、飼い主さんの後追いがひどくなったりもします。

雷の日のワンちゃん対応はこうすべき!

雷の日は避けようがないですが、ワンちゃんへの対応方法はぜひとも心得ておきたいもの。
そこで、雷の日にはどうやってワンちゃんに対応してあげるべきかを知っておきましょう。

ワンちゃんの前では絶対に怖がらない!

雷がドンドンガラガラうるさくても、雷が光っても、飼い主さんは絶対怖がった様子を見せないであげてください!
稲妻や雷の音に、飼い主さんが「うわー」「きゃー」と言ったり、ビクビクして耳をふさいでいたりしたら、ワンちゃんだって怖くなってしまいますよね。

逆に、普段通りに飼い主さんが生活をしていれば、「なんか外では音が鳴っているし光っているけれど、普通のことなのかもしれないなあ~」なんて思ってくれたりするわけです。

ワンちゃんを抱っこして怖がらせないようにするのではなく、普通に夕食の支度をしたり、掃除機をかけたり、テレビを観て笑っていたりして構いません!
それが逆に、お勧めなんです。

雷予報が出ているときのお留守番対策はコレ!

雷予報が出ているときは、どんなに出かけるときが晴れていても、必ずカーテンやシャッターで雷の閃光が入らないようにしてから出かけてあげてくださいね。
また、ケージの中だと雷の振動は大きく感じるので、ケージに入れて出かけるのはお勧めしません。
屋外の子であれば、雷予報が出ているときは玄関など、中に入れてあげてくださいね。

これはやめてあげよう!雷の日のNG対応

①「大丈夫だよ~」はNG!
動物病院での注射なんかの時、みなさんはワンちゃんに「大丈夫だよ~」「怖くないよ~」と声をかけていませんか?
それ、ワンちゃんはしっかりインプットしています。
そして、なんか嫌なことが起こる前にかけられる言葉、として暗記しているため、雷の前にその言葉をかけると「ひいいい!」となってしまうのです。
変わりに、「よしよし」と頭をポンポン撫でてあげるとよいでしょう。

②抱っこや体を撫でて落ち着かせようとしない
ワンちゃんが嫌がることをされた前や後に、飼い主さんはワンちゃんを落ち着かせようと抱っこして「大丈夫だよ~」と声をかけ、撫でてあげたりしていませんか?
それをされると、「何か嫌なことが起こるのかも」と警戒して、さらに落ち着かなくなってしまうのです!

必殺技はタオル?!雷でパニクった子の対処法

ワンちゃんが雷にびっくりしてパニックを起こしているとき、実はタオルで対処することができるのだそうです。
用意しなければならないのは、細長いフェイスタオル。

大型犬の場合は、長いものが必要になりますので、日ごろからお店などでチェックしておいて用意してあげましょう。
雷が近づいてきたら…

① ワンちゃんの首の後ろでタオルがクロスできるよう、首の前の部分にタオルの真ん中部分がくるようにしてやさしくタオルを当て、首の後ろでクロスしてください。

② クロスしたタオルの先をつかみ、今度はお腹で、再度首と同じようにクロスします。

③ 最後にタオルを背中に回して、苦しくならないくらいに結んだらOKです!

浴衣の帯くらい長いタオルが、必要かもしれませんね。
また、伸縮性があるタオルを選んであげてください。

このタオルのテクニックは、雷の大きな音だけでなく、花火、嵐の音、掃除機などあらゆるワンちゃんの苦手なの音に対しても有効だそうですよ!

ちなみに、タオルで縛るだけではなく、ブランケットなどでくるんであげても、安心感を得られるようです。

雷の多い地域なら雷の音を覚えさせるのがお勧め

雷の多い地域にお住まいであれば、ワンちゃんに雷の音を覚えてもらうのもお勧めの雷対策です。
雷の音を録音しておき、小さい音から慣らしていき、徐々に大きい音にするのが良いとのこと。
録音しにくければ、Youtubeなどにも雷音がアップロードされているので、利用してみるのも良いかもしれませんね。

終わりに

いかがでしたか?
ワンちゃんにとって雷がとても怖いものである理由は、雷の光がワンちゃんが日常的に目にしない光であること、また気圧で体調が変化すること、また雷が轟いているときの振動を感知してしまうから、ということをお分かりいただけたかと思います。

知らないものには、不安や恐怖、ストレスを覚えるものですよね。
あまりにも怖すぎて、パニックになってしまったり、チアノーゼや嘔吐下痢といった症状を発症する子もいます。
また、お留守番中に雷注意報などが出てしまったら、ワンちゃんが心配になってしまいますよね。

雷が発生しやすい時期にはワンちゃんがお留守番するとき、カーテンやシャッターを閉めて雷の光がわからないようにしてあげること、また、ワンちゃんが安心できる隠れる場所を作っておいてあげること、などなど、対策をしてあげたいものですね。
 
雷でパニックになってしまう子には、ぜひタオル作戦を実行してみてあげてください。

●参照
・犬が雷の音でパニックに!タオル1枚で落ち着かせる!?

・犬は『雷』が苦手?3つの怖がる理由とリラックスさせるためのコツを解説