心配すべき?犬の鼻が乾いてる!

家でワンちゃんを飼っている方は、「犬の鼻が乾いていたら病気のサイン」なんていうことを耳にしたことがあるかもしれません。
または、ワンちゃんの鼻は健康のバロメーター、みたいな感じで、濡れていれば「元気」、乾いていれば「体調不良」のように判断されている方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここでは、犬の鼻が乾いているということは心配すべきなのかどうか、犬の鼻に注目してみましょう!

なんでワンちゃんの鼻は湿っているの!?

みなさん、ワンちゃんの鼻が湿っているのを不思議に思ったことはありませんか?
冬にワンちゃんの鼻の頭が、自分の肌に触れると冷ッとして「冷たっ!」となったこと、ありませんか?

逆にワンちゃんの鼻がカサカサしていると、「あれ?大丈夫かな?」と気になって、また確認した時、湿っていれば「よしよし」と安心したり…。
けれど、ワンちゃんの鼻が湿っていることについて、深く考えることってあまりしないですよね。
「鼻水が豊富に流れているのかな?」
なんて思ったりしていますが…。
答えを聞いたらびっくりしてしまうかも!?

実は、ワンちゃんの鼻が常に湿っているのは、ワンちゃんが自分で舐めて舌で鼻を濡らしているからなんだそうですよ!!

なぜワンちゃんは鼻を濡らすの!?

ワンちゃんがなぜ鼻を濡らすのか、そのヒントはワンちゃんたちの生きてきた過程に隠されているようです。
もともとワンちゃんたちは、嗅覚を頼りに狩りを行っていました。
昔からワンちゃんは、目よりも鼻の能力が優れていたのですね。

また、現代でもそうですが、鼻でいろいろな情報を嗅ぎ分け、ワンちゃん同士のコミュニケーションも鼻を使って行っているのだとか。
鼻の力「嗅覚」は鼻が湿っているほうが、感覚が研ぎ澄まされるからだそうです。

生きるためにワンちゃんの祖先たちは鼻を舐めて濡らし、いろいろな環境の変化や敵から身を守ってきたのです。
それがワンちゃんの本能の中にインプットされていて、常に鼻を湿らせているのです。

え!?じゃあ、湿っているのは全部ワンちゃんの唾なの?
と思ってしまいそうですが、それだけではなく、鼻の中の分泌腺や涙腺から分泌液を出しており、これで鼻が湿る仕組みになっているそう。

ワンちゃんは鼻を濡らすことで嗅覚を敏感にし、環境や仲間の情報を感じ取って過ごしているのです。

また、ワンちゃんの外側鼻腺から分泌物を出すことで、気温が高いときに汗と同じ役割をし、熱を外に逃がして体温の上昇を防ぐという働きもしているそうですよ!
なので、真夏でも鼻は常に湿っているわけです。

ワンちゃんの鼻が乾いているのは何のサイン?

前述したように、ワンちゃんの鼻は常に湿っているのが通常の状態なのですが、たまにワンちゃんの鼻がカサッとしているときがあると思います。

湿っていないと、もしかしたら病気なのかな?と心配になってしまいますよね。
鼻が乾燥していても、「病気だ!」と焦ることはないそうです。
例えば、いつもより湿度が低かったり、またワンちゃん自身が高齢だったり、あるいは睡眠不足でも鼻が乾いたりするそうです。

私たちも、空気が乾燥しているときにお肌がかさつきますが、ワンちゃんも同じように鼻がかさついてしまうことがあるそうです。

とはいえ、その状態になってしまったら放置するのではなく、加湿器なのでお部屋の保湿を心掛けてあげるなど対応してあげることが大切です。

ワンちゃんにとって空気が乾燥していると、呼吸器の病気にかかりやすくなったり、お肌もダメージを受けやすくなってしまうそう。
私たち人間にとっても、空気が乾燥しすぎているのはつらいですもんね。

ワンちゃんが老犬の場合、年齢のせいで鼻が乾いているようであれば、鼻に保湿クリームを塗ってあげるとよいですね。
ワンちゃん用の鼻専用の保湿クリームがベストです!

人間用を使う場合は、獣医さんに相談してくださいね。
というのも、人間用のものは私たちが使っても大丈夫でも、ワンちゃんにはNGな成分が入っていることがあり、物によっては危険なものがあるそうですので。

鼻が乾燥しているときに考えられる病気とは?

ワンちゃんの鼻が乾燥しているときに、心配すべき病気もあります。
ここでは、鼻が乾燥しているとどのような疾患が隠されているかを知っておきましょう!

皮膚系のトラブル

何か皮膚にトラブルが起きているときに、ワンちゃんの鼻が乾いてしまうことがあります。
鼻が乾いているだけでなく、かさぶたや痒そうにしている様子が見られたり、鼻の周りの毛に脱毛などがみられることもあります。
そんな時は、すぐに掛かりつけの獣医さんに診てもらいましょう!

脱水

ワンちゃんが十分に水を摂取できていないときも、鼻が乾くことがあります。
夏だと熱中症、また消化器系のトラブル、腎不全などがある場合にも鼻が乾くそうです。
ワンちゃんの首の後ろの皮膚をやさしくつまみ上げて、手を放した時にお肌がすぐに元に戻らない場合は、脱水を起こしている可能性が高いとのことで、早急に動物病院へ行ってくださいね!

アレルギーを持っている場合

ワンちゃんが何らかのアレルギーを持っている場合は、分泌物が減ってしまうため、鼻が乾燥してしまうことがあるそうです。
アレルギーが原因の場合は、病院でアレルゲンをチェックしてもらい、アレルゲンとなるものを排除することで改善するでしょう。

ワンちゃんの健康チェックリスト!

鼻の状態と併せて、下記の健康チェックリストをご参照ください。
1つでも当てはまる項目があれば、早めに動物病院に相談しましょう。

□いつもと同じ元気がない
□散歩をいやがる
□食欲がない、食事を残す
□排尿や排便の回数や色、形に異常あり
□嘔吐や下痢などの症状アリ
□鼻水や咳などの呼吸器症状あり
□呼吸が荒い
□粘膜が白っぽい
□体が熱い

こんな時は救急対応!

ワンちゃんの鼻が乾いている以外に、次の症状があったら速やかに救急受診をしてください!

ぐったりしている
熱がある
嘔吐・下痢
歯茎など粘膜が白い

ワンちゃんが鼻を垂らしていたら?

ワンちゃんの鼻は濡れているけれど、鼻水を垂らしていたらこれはどうすればよいのでしょうか?
例えば鼻は濡れていても鼻水が止まらない、また鼻水の量が多い場合は鼻炎かもしれません。
そのほかくしゃみなどの症状も見られたら、決定的かも!?
透明の鼻水が出ているうちに、獣医さんへ!
悪化すると鼻水は黄色のドロドロしたものになり、完治まで時間がかかってしまいますよ。

ただし、透明な鼻水の場合は、刺激物の匂いを嗅いだり、温度の変化でも出ます。
ちょっとだけ様子を見て、何日も続くなら受診すればよいでしょう。

鼻水と一緒に目も充血していたら、人間の花粉症の症状と似ていますがアレルギーの可能性が高くなるそうです!

終わりに

いかがでしたか?
ワンちゃんの鼻で健康状態をチェックできる、というのは都市伝説ではなかったのです!
ワンちゃんの鼻が乾いている場合は、心配すべきケースもある、ということがわかりましたね。

ほとんどのケースは、心配しなくても大丈夫かと思われますが、中には重篤な病気があることもあるので、気になったら獣医さんに相談するとよいですね。
ワンちゃんが睡眠不足だったり、老犬だったり、空気が乾燥する季節に鼻が乾いている場合で、他の症状がなければ、加湿器や保湿クリームで対応してあげれば心配ないということでひとまず安心。

けれど、ぐったりしていたり、嘔吐・下痢、粘膜が白くなっているなんて状態になっている場合は、要注意ですよ!

●参照:
犬の鼻が乾くのは何かの病気?病院に連れて行くべき症状を獣医師が解説

犬の鼻が乾燥している時に注意すべきこと

犬が鼻水を出している時に考えられる病気6つ