テレビを観ていたら、隣に寝ているワンちゃんが急に「ワンワン！」や、「クンクン」、「アウッ、アウーン」など、面白い、可愛い寝言！！
あれってびっくりしますよね？
寝言と同時に、足を動かしていたりしていて、見ているとついちょっかいを出したくなってしまうような…。
「犬って夢を見るんだ～！」と勝手に確信していましたが、実際のところ、犬って夢を見るのでしょうか？
ってことは、他の動物、ライオンや象も、夢を見るのかな？
そこで今回は、ワンちゃんは夢を見るのか、寝言を言っているときに果たして起こしてあげたりした方が良いのか、調べてみました。
これからワンちゃんが寝言を言っているときの参考にしていただけると嬉しいです。
目次
ワンちゃんは夢って見るの？
そもそもワンちゃんって、夢を見るのでしょうか？
まずはここから、スタートしてみましょう。
私たち人間は、眠ることは生きていくうえで必須ですよね。
さらに意識しないで行っている、生きる上での「習慣」といえるかと思います。
睡眠を意識するとしたら、睡眠不足が嫌で、「あと何時間寝れるかな？」なんて逆算してみる形で、意識することはあるかもしれません。
人間は睡眠不足になると、目の下にクマができたり、なんだか頭がすっきりせずボーっとしてしまったり、いつもはしないミスをしてしまうものですからね。
人間を含め、多くの動物にとって睡眠はとても大切なんです。
ところが動物の睡眠についての実態はわかっていないことも多く、いまだに多くの研究者たちがその謎を追っているのが現状だそうですよ。
私たち人間は、MRIによって睡眠中に脳がどのような状態になっているかを調べることができます。
そしてMRIによって、人は夢を見ることが証明されているのだそうです。
脳の働きなどを見ると、ちゃんとわかるわけですね。
ところがワンちゃんたちのような動物の場合は、全身麻酔をかけてMRIとなるため、夢を見ているかどうかを探るのは難しいのだそうです。
そのため、実際は小さな子犬のころからシニアといわれる年齢のワンちゃんまで、寝言を言っているところや、寝ながら手足や顔、耳を動かしている様子はどう見ても夢を見ているようにしか見えないのですが、科学的には100％証明はされていないのです。
レム睡眠とノンレム睡眠は、ワンちゃんにもあるらしい？
人間は睡眠中、レム睡眠とノンレム睡眠のリズムを繰り返すことは、皆さんもご存じかと思います。
あの、「眠りの深さ」などとも関係する、誰もが一度は聞いたことのある睡眠に関する言葉です。
レム睡眠の「レム」というのは、私たちが寝ているときに眼球がきょろきょろ動いている急速眼球運動がみられ、それを英語に直すと「rapid eye movement 」で、頭文字を取って「REM」と名付けられたそうです。
そして目が動くことでわかるように、体は眠っている状態なのですが、脳の活動は起きている状態に近いそうで、この間に私たちは知らぬところで記憶の整理などを行っていると考えられているのだそうです。
レム睡眠中は、目がキョロキョロと動くほかに、血圧と心拍数が増加し、呼吸が早く不規則になっていたりもするんですって。
けれどこれ、みなさんに観られている状態なので心配はいらないようです。
ノンレム睡眠はその名の通りレム睡眠ではない眠りで、脳も完全にスリープモードになっており、また眠りの深さによって3段階または4段階に分類されているのだそうです。
通常、私たちは一晩の間にノンレム睡眠とレム睡眠が交互に現れる状態が何回か繰り返されるそう。
ちなみに眠りに落ちるときは深いノンレム睡眠、明け方に向けてレム睡眠が長くなるそうです。
レム睡眠を長くすることで、私たちの体は勝手に目覚める準備を始めてくれているといわけなんですね。
ワンちゃんの場合は、なんと20分ごとにレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しているとのこと。
なんだかこんなに忙しい眠りのリズムだと、寝不足になってしまいそうですよね？
ところがワンちゃんは、人間のようには長い眠りは不要なのだそう。
確かに、野生の本能が少しでも残っていたら、悠長にお腹を出して寝ていられませんよね。
一日中、寝たり起きたりを繰り返しているように見えますが、ワンちゃんの場合は子犬で15-18時間、成犬で12-15時間眠ることが理想だそうですので、飼い主さんが出かけている間寝ているのもつまらないからではなく、必要だから寝ていたのですね！
そして人間同様、ワンちゃんもレム睡眠は記憶の統合に重要な役割を果たしていると考えられているようですよ。
ワンちゃんが寝言を言っているときも、レム睡眠中であると考えられます。
走り回っているように足を動かしていたり、なんだか不思議な動きをしていたりしますよね。
20分ごとに繰り返されるとのことなので、テレビを1時間見ている横でワンちゃんが寝ていたら、2回くらいそういった様子が見られるかもしれません！
ワンちゃんが寝言を言うワケとは？
ワンちゃんが寝言を言うのには、何かわけがあるのでしょうか？
寝言は、どうやらレム睡眠時に夢を見ていて、その夢に関係する脳が反応をし、夢の内容に合わせて寝言をいっているようです。
ワンちゃんが寝言を言うときは、口を思いきり開けて吠えたりするわけではなく、口ごもった感じで鳴いたりしますよね。
これは、寝ているときは意識をして口の筋肉に力を入れないためだからだそうです。
ちなみに、何か食べている夢を見るとき、ワンちゃんはプクプクといった音を出しながら、口をパクパク動かしたりするそうですよ。
そんな姿を見たことがない方は、ぜひワンちゃんが寝ているときに意識して観察してみてください。
食いしん坊のワンちゃんなら、きっと夢でもごちそうを食べているはず？！
寂しい夢の場合は、クーンといった悲しそうな声を出しますし、走り回って遊んでいる夢を見るときは、足をバタバタしていたりします。
ワンちゃんの様子を見て、どんな夢を見ているのか予想してみても楽しいかもしれません。
寝言を言っているとき、返事はしたらダメ？
寝言に返事をしてはいけない、という迷信をご存じですか？
なぜかというと、寝ているときに話しているのは霊界の人と話しているから、寝言に返事をするとこちらの世界に帰ってこれなくなるとか、魂を連れて行かれるなどといわれていますよね。
もちろん、全く科学的根拠のないことなのですけれど、なんだか面白いですよね。
が、人間の場合はやはり寝言に返事をしたら睡眠の質が下がってしまうのは間違いなさそうです。
ワンちゃんの場合はと言いますと、ワンちゃんの寝言に飼い主さんが返事をしても全く問題ないですし、もともとワンちゃんは眠りが浅いので、そのせいで睡眠の質が低下してしまうということはなさそうです。
ワンちゃんが寝ているからと、まわりが静かにする必要もないそうですよ！
眠ければ勝手に寝るのが、ワンちゃん流なのです。
見逃してはいけない寝言！いびきに要注意
ワンちゃんが寝言を言うこと自体は、普通のことですし気にする必要はないのですが、中には気にするべき寝言、いびきなどがあるとのことです。
いびきをかいているワンちゃんを見ると、かわいいですが「太りすぎかな」なんて気になったりしませんか。
よくいびきをかくといわれる犬種の子は、短頭種、マズルが潰れている子たちだそう。
パグやフレンチブル、シーズーなどですね。
鼻の通りが悪いので、仕方がないといえば仕方がないことなんです。
人間同様、肥満傾向のワンちゃんは、脂肪のせいで喉や気管が狭くなるので、いびきをかいてしまう傾向にあるそう。
そしていびきをかいている子の中には、呼吸器にトラブルを持っている子もいるそうです。
心配であれば、お医者さんに診てもらうのがベスト。
なんでも呼吸器疾患のせいで慢性的に睡眠不足になってしまうワンちゃんもいて、そんな子は睡眠不足のせいで大きなストレスを抱えているそうです。
さらには、睡眠時無呼吸症候群を抱えているワンちゃんも！
他にも軟口蓋過長症や鼻腔狭窄、気管虚脱などの病気があったり、鼻炎や鼻の中に異物が入ってしまっているケース、また鼻腔内腫瘍が発見されることもあるそうですよ。
軽く「いびき」なんて思っていると、寝ている最中に呼吸困難を起こす可能性もあるそうですので、ワンちゃんのいびきが心配な飼い主さんはかかりつけの獣医さんに相談されてみてくださいね。
てんかん持ちの子は、寝ているときに口から泡がプクプク出ていることがあるそう。
痙攣をおこしながら泡が出ている場合は、てんかんの発作の可能性があるので、脳腫瘍などがないかも検査してもらったほうが良いかもしれません。
終わりに
いかがでしたか？
ワンちゃんの寝言の謎、半分くらいは解けた感じですかね。
科学的に証明はされていませんが、ワンちゃんにもどうやらレム睡眠とノンレム睡眠があること、レム睡眠の時に寝言を言ったり足を動かしたりすることがお分かりいただけたかと思います。
また、寝言やいびきはかわいく見える反面、中には病気が隠れていたり、そのせいで睡眠の質が低下しストレスを抱えているワンちゃんがいることもわかりましたよね。
寝ているときにワンちゃんのいびきや寝言が、「ちょっと異常かな？」とイエローフラグがたったら、とりあえずは獣医さんへ相談に行きましょう。
なんでもなければ一安心ですしね！
●参照
・【獣医師監修】犬も夢を見るの？睡眠中の寝言や寝相について
