お母さんの言うことはよく聞くけど、お父さんの言う事は聞かない、と言った話はよく聞かれます。
逆に、お父さんの言う事は絶対で、お母さんにはワガママをしているということも聞きますね。
これはどういう状況でしょうか。
家族を順位付けしている?
犬の社会は縦社会です。本来群れで行動していた犬は、群れの中のリーダーに従いまとまっていました。
強いリーダーを核に群れを作り、先導するものに従って暮らしてきたとされてきました。
現在では家庭の中で家族の一員として暮らす上で、自分にとって信頼出来る、安心できる人を核となるリーダーとして順位付けしているようです。
そのため、愛犬にとって良い事をしてくれる人であったり、影響力を持っている人が自分より上の順位となるようです。
おいしいご飯をくれて毎日散歩に連れて行ってくれる人のことは好きですが、それと順位はまた違うようです。
自分にとって有益な人が、愛犬にとって順位が上になってきます。
例えば、そばにいて落ち着く、安心する人、遊んでくれる人、生活する上で楽しく快適にしてくれる人が、愛犬にとって有益な人と言うことになります。
その相手には、自然と服従し、信頼を寄せます。
順位をつけているかを見分ける
愛犬が自分より下だと思っている人にする態度に、以下のようなものがあります。
・散歩のときに引っ張って、自分の行動についてこさせようとする。
・じゃれている時に甘噛みをする、歯を立てる
・発情期ではないマウンティング
・食事が待てない、特定の人より先に食べようとする
こういった行動がみられると、愛犬にとって家族は自分より下であるという認識を持っている可能性が高いです。
逆に、人が上だと思っていると、
・寄り添ってくる
・おなかを出す
・じゃれている時に絶対に歯を立てない
と言った行動を見せます。
家族全員にこういった行動をとっていれば、愛犬はきちんと家族全員を自分より上だと認めて安心して暮らしていると言えるでしょう。
しかし、これらの行動を誰か一人にだけは行わないと言った場合は、その相手のことを下に見ている可能性が高いです。
厳格な順位付け?信頼感?
順位付け行動に対しては、二通りの考え方が言われています。
一つは厳しく位置付け、犬は一番家の中で下である、と厳格にしつける考え方と、犬の順位付けは家族や仲間の意識があるからそこまで厳しくしなくてもよいとする考え方です。
一つ目の考え方では、犬が家の中で一番偉いと考えてしまい、自分がボスであると考えわがままになり飼い主の言う事を聞かなくなる【アルファシンドローム】と呼ばれる状態になる事です。
この状態にならないよう、犬に対し上下関係をきちんと厳しく教えることが大切であるという考え方です。
二つ目の考え方は、犬はボスやリーダーと言うよりも家族の一員、群れの仲間と言う認識で飼い主さんや家族に依存して生きている自覚があると言う考え方です。
快適に暮らさせてくれる大好きな人たち、と言った考えです。
その中で、この人は遊んでくれる、そばにいて落ち着くと言ったように順位付けをしているようです。
ある意味で損得勘定で動いているというのもあるようです。
自分にとって楽しい人、安心する人と言ったように、順位と言うよりかは信頼度の高さかもしれません。
最後に
愛犬にとって、そして家族にとって大切なことは、どちらもが快適に幸せに暮らしていくことです。
順位付けがされていると感じるようなら、まずはその中でダメなものはダメ、良い事をしたら褒められるということを根気よく教えて、そうして信頼た上て愛犬にとって導いてくれる信頼できるリーダーになることが大切です。
愛犬にとっての順位は信頼と絆の表れかもしれませんよ。