ワンちゃん脱走!始めにすべきこと

リードを離すと走って行ってしまうワンちゃんや、ドアが開いていると外に出て行ってしまうワンちゃんなど、ヒヤッとした経験のある飼い主さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

ワンちゃんが脱走して目の前からいなくなってしまうと、心配でいてもたってもいられなくなりますよね。
ワンちゃんがいなくなってしまったら、私たちはどう行動すればよいのでしょうか?

いざというときに落ち着いて行動できるように、ここではワンちゃんが脱走した時、私たちが初めにするべき行動に焦点を当ててみました。

なんで犬って脱走するの?

そもそも、2食昼寝付きの生活が保障されているのに、しかも大好きな飼い主さんと暮らしているのに、どうしてワンちゃんって脱走するのでしょうか?
ここではまず、ワンちゃんの心に寄り添ってワンちゃんの脱走について考えてみましょう。

興味に負けて脱走!

ワンちゃんの脱走の大きな原因の一つが、外の広い世界に興味津々で、ついつい脱走してしまうことです。
いつも家と同じ散歩コースの往復のワンちゃん。

しかも、リードにつながれての散歩には「自由がない」と感じてしまうのかもしれませんね。
人間の私たちだって、会社や学校と家の往復だけだと、なんだか窮屈に感じてしまうものです。

ワンちゃんにとって家の外の世界は、面白そうな冒険が待っている世界に見えるのでしょう。
「探検してみたい!」と思うのも、無理はないですよね。

ストレス解消に脱走!

毎日飼い主さんがいない間、シーンとした家の中で昼寝をしながらお留守番をしていたり、飼い主さんが忙しすぎて散歩の時間を十分に確保できていなかったりすると、ワンちゃんのストレスが溜まってきます。

自由に走り回りたいと思った結果、ドアが開いていたり、脱走できる隙間を見つけたりすると「やったー!」と外に飛び出してしまうのかもしれません。

閉じ込めることを考える前に、まずはワンちゃんが満足するようにたっぷり散歩に行ってあげることが大切なのかもしれませんね。

首輪がサイズに合ってなくて脱走!

ワンちゃんの首が締まって苦しそうだから、と散歩前に首輪を緩めて散歩に出かけ、首輪がスポッと抜けてしまって脱走されてしまうことがあります。

首輪は飼い主さんが思っているよりもきつく締めても大丈夫なんです!
指2本分の隙間があるのがベスト、といわれています。
ワンちゃんにちょうど良いきつさに、調節してあげてくださいね。

遊びの延長上での脱走!

散歩に行っているときにリードを離してしまった場合、焦ってワンちゃんを捕まえようとしたりしていませんか?

ワンちゃんに「おいで!」と焦って話しかけると、びっくりして逃げようとしてしまうかもしれません。

また、追いかけると逃げたくなるのは人間の子供もワンちゃんも同じ。
鬼ごっこのような気分になって、追いかけてくる飼い主さんに「捕まらないぞ」と逃げて行ってしまい、迷子になってしまうパターンです。

パニック脱走

家の近くで雷が落ちると、びっくりしたワンちゃんが脱走してしまった、なんて話を聞いたことはありませんか?

ワンちゃんは大きな音などが苦手なので、大きな音にびっくりして脱走してしまうことがあります。

雷のほかに、花火なども考えられますね。

家の中で隠れることができる場所を作っておいてあげて、怖いときに入れるようにしておいてあげるとよいかもしれません。

発情期で脱走

去勢をしていないワンちゃんは、発情期になると女の子につられて脱走してしまうことがあります。
そんな時に家の門やドアが開いていたら、ささっと脱走してしまうのは仕方のないことなのです。

ワンちゃんが脱走したら初めにすべきこととは?

さて、ワンちゃんが脱走してしまい、飼い主さんは半分パニックになってしまっているかもしれません。
が、パニックになっていてもよいことはありませんので、まずは落ち着いてくださいね。

家に家族がいる場合には、携帯電話で家族に連絡し、みんなで協力してワンちゃんを探すようにしましょう。

脱走した方向から探しはじめ、どこか行きそうな場所がないか冷静に考えてみましょう。
案外いつものコースや公園、ゴミ捨て場などにいたりするのです!

どこへ行ったのか全く見当がつかなくなってしまったときには、次のステップに移りましょう。

ステップ1 保健所に連絡

一番怖いのは、野良犬や迷い犬と思われて保健所に連れていかれてしまうこと。

いくらすぐには殺処分にならないとしても、心配ですよね。
まずは保健所に連絡し、万が一保護されたら連絡してもらえるようにしましょう。

こちらからも、2日おき程度を目安に連絡を入れ、保護されていないか確認してくださいね。

ステップ2 市役所/区役所などに連絡

市役所や区役所に通報が行く場合もあるので、念のため役所にも連絡を入れておきましょう。
その際には、できるだけ詳細を伝えておくとスムーズです。

ステップ3 警察に連絡

親切な方は、ワンちゃんを警察に届けてくれたりもするものです。
警察で保護されていることも考え、最寄りの交番に連絡を入れておきましょう。

もしかしたら、お巡りさんも気にかけてみてくれるかもしれません。
警察に行く前に、ワンちゃんの写真でチラシなどを作っておくとよいですね。

<チラシの作り方>

ワンちゃんを見つけるためのチラシ作りは、簡潔でシンプルなものでOK。
内容は「迷い犬を探しています」など、わかりやすいタイトルを目立つようにつけ、ワンちゃんの写真をつけましょう。

犬種、性別、大きさ、毛色、身に付けている首輪の色など詳細を載せ、名前も載せます。

どこから脱走したのか、いつ脱走したのかも入れておきましょう。
連絡先は携帯電話とメールアドレスがお勧めです。

携帯電話なら、いたずら電話を拒否するのも簡単です。
チラシを貼る場所は、動物病院やペットショップ、スーパーなどに協力をお願いするとよいですね。

脱走してしまったワンちゃんの捕まえ方

脱走してしまったワンちゃんを見つけたら、なるべく早く捕まえたいものです。
が、走って追いかけても逃げるだけですよね?

そこで、脱走してしまったワンちゃんを捕まえるお勧めの方法をご紹介します。

車に乗せる!

車好きのワンちゃんは、飼い主さんが車で近寄ってきてドアを開けてくれると、「どこかにお出かけだ!」と勘違いして喜んで飛び乗ってくれることがあります。

その際、泥だらけの足などになっているかと思われますので、ビニールシートなどを車のシートにかぶせておくのがお勧めです。

食べ物で釣る!

食べ物で釣れるかどうかは微妙なところですが、「おやつだよ!」といって、好物の焼き鳥か何かをもって近づいていけば、喜んで寄ってくるかもしれません。

「お座り!待て!」など、いつもと同じようなやり方で待たせ、その間にリードをつけましょう。

ワンちゃんの脱走を防ぐために

ワンちゃんの脱走を防ぐためには、いくつかのチェック項目をクリアしておく必要があります。

すでにワンちゃんに脱走されたことのある飼い主さんは、どうにか脱走を防ぐ手立てはないか考えていらっしゃるかと思いますが、ぜひ一緒にどんなチェック項目があるのかみてみましょう。

脱走経路をチェック!

ワンちゃんはどんなルートで脱走しましたか?
家から外に出るとき、「ドアが閉まっていたのに脱走した場合」は、庭に抜け穴がないかチェックしてみてください。

ワンちゃんが通れそうな隙間には、すべてフェンスなどを置きワンちゃんの脱走を阻止しましょう。

首輪のサイズをチェック!

散歩の途中でワンちゃんの首から首輪がスポッと抜けてしまわないか、首輪のきつさをチェックしましょう。

ワンちゃんとのコミュニケーションの時間を増やす

ワンちゃんがストレスから脱走したくならないように、散歩の時間を十分確保し、留守番する時間が長い子の場合はなるべく早めに家に帰るなど、飼い主さんがワンちゃんの気持ちに寄り添ってあげましょう。

グルーミングなども、ワンちゃんは飼い主さんと触れ合えるので喜びます!
ワンちゃんと一緒に遊んであげる、スマホ片手ではなくワンちゃんをしっかり見てあげると、ワンちゃんにも気持ちが伝わるでしょう!

飼い主さんに呼ばれたら戻らないといけないことを覚えさせる!

飼い主さんに呼ばれたら、戻る。
このしつけを覚えておけば、万が一リードから手が離れてしまっても安心ですよね。

万が一のために首輪にタグをつける

脱走癖のある子の首輪には、連絡先やワンちゃんの名前の書かれたタグを装着するようにしましょう。
マイクロチップ型のものもよいですが、とりあえずすぐにでも出来るものとして、タグを準備するとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
ワンちゃんに脱走された経験のある飼い主さんは、かなり多くいらっしゃるかと思います。

「大変だ!」

と血の気の引く思いをするのは、イヤなものです。

ワンちゃんが万が一脱走してしまったら、落ち着いて心当たりを探し、同時に保健所・役所・警察などにも連絡を入れておきましょう。

家族に協力してもらい、チラシ作りもお忘れなく。
脱走を阻止するよりも、脱走をしたくならないように工夫をすること。

これが、飼い主さんもワンちゃんもハッピーに暮らすことのできる秘訣かもしれません。