こわもてフェイスでも実はおちゃめ!?ボクサーの魅力とお迎えする前に知っておきたい事

闘犬としてのイメージが強いボクサーですが、日本では警察犬や作業犬としても活躍しています。
強く怖そうなイメージが先行していますが、見た目通り怖い性格なのでしょうか?

ボクサーとは?

ボクサーはドイツ原産の大型犬で、ブラバント地方の【牛噛み犬】と呼ばれる「ブレンバイサ―」の小型犬が、ボクサーの祖先と言われています。

ブレンバイサ―は狩猟の際、とらえた獲物が逃げないよう、猟師が到着するまでくわえて捕獲する役目を担っていました。そのために大きな口としっかりとした歯が必要でした。

また、獲物を捕らえた後猟師の指示ですぐに獲物を離すなど服従性も高く、ブレンバイサ―は重宝されていました。
そんなブレンバイサーは猟師たちの間で繁殖され、より優秀な犬を選択し改良されていきました。

当時は闘犬の改良も行われていましたが、1835年イギリスで闘犬が禁止されてからは、家畜を守る警護犬へと転職します。

19世紀後半になると、ブレンバイサ―は様々な犬種との交配を行い雑種化が進んでいましたが、犬種として一つにまとめるべくドイツで愛好家達が活動し、ボクサーと言う名がこのころ付けられました。

現在では犬種も確立し、日本でも警察犬としても安定した人気があります。

かつては原産のドイツやアメリカでも断耳、断尾をしていましたが現在は行わていません。
日本ではどちらもスタンダードとして認められています。

ボクサーの大きさは?

ボクサーはしっかりとした骨格で筋肉が発達している短毛で、日本では大型犬と中型犬どちらでも分類されています。

体長より体高が長く、大きな頭を持っています。下あごが出ていて、マズルは短めです。

オスは体重30kg以上、体高57cm~63cm、メスは体重25kg以上、体高53cm~59cmとされています。

太りすぎには注意が必要です。

ボクサーの性格は?

闘犬をしていたため怖そうですが、家族や仲間には無邪気で愛嬌があります。
神経質なところは無く穏やかで自信に満ちた性格です。

家族に対しては愛情深く忠実で危険のない性格ですが、見知らぬ人には警戒が強まります。
遊ぶことが大好きで、頭がよく従順で、節度をわきまえ綺麗好きです。

誠実と忠誠の鑑とも言える犬種とも言われています。

ボクサーの体質は?

短毛のシングルコートですので、抜け毛が少なく手入れがしやすいです。
光沢のある滑らかな被毛で、体形はスクエア型です。

胸を張って力強く軽快に歩くのが特徴で、ボクサーは気高さや高潔さと言う品格が大切な要素とされています。

毛色はフォーン、ブリンドルの2種が認められています。ホワイトはスタンダードとしては認められていません。

フォーンは濃い色から薄い色まで認めれています。顔のブラックマスクは必須とされています。

胸元に白のブリーズが入っているのが好ましいとされています。

稀に斑がある個体が生まれてきますが、聴覚障害をもつ可能性が高いと言われています。また、遺伝疾患を持ちやすいため、白い個体はむやみと繁殖をしないという条件で認められています。

ボクサーのかかりやすい病気や寿命は?

ボクサーの平均寿命は10~12歳と言われる大型犬の平均的な寿命です。

ボクサーがなりやすい病気として「ボクサー心筋症」と呼ばれる拡張型心筋症にかかりやすくなります。

犬種が名付けられるほどボクサーが好発犬種として知られています。
ボクサー心筋症はボクサーの遺伝的疾患で、発症すると命に関わることがあります。

オスに多く、3歳以上が発症しやすくなります。3歳以前に発症すると、重症化しやすくなります。

遺伝的に素因を持っていても必ず直ちに発症するという事ではありませんが、発症すると予後はあまりよくなく、投薬、運動制限を行う必要があります。

ガンにもかかりやすい犬種です。

内分泌疾患のクッシング症候群、皮膚病、ブルドック系の短頭種のため軟口蓋過長による呼吸困難などがあります。

大型犬がなりやすい胃捻転にも注意が必要です。

日本の高温や冬の寒さは苦手ですので、温度管理をしっかり行いましょう。短頭種ですので、熱さは特に苦手です。

ボクサーのしつけは難しい?

ボクサーは家族に対してはとても従順で愛情深い性格ですが、そうでない人は明確に区別し、刺激によって攻撃的になることがありますので、しつけは確実にしっかりと行う必要があります。

そんな若干の欠点部分を補えるほど訓練性能が高く服従心が強い犬種のため、しつけはそれほど難しくはありませんが、確実に行わなければいけません。

適切なしつけと、訓練を子犬のころからしっかりと行いましょう。

また、運動が好きでたくさんの運動が必要です。一度の散歩で一時間は行うようにしましょう。

運動不足になるとストレスがたまり、問題行動を起こしやすくなります。

ボクサーの価格は?

子犬の平均価格は15万円~20万円が相場で、血統や月齢によって変化が出てくるようです。

先天的な疾患が多く、しつけもしっかりと必要なため信頼できるブリーダーから子犬のときにお迎えするのが望ましいです。

ボクサーにかかる費用は?

お迎えすることが決まれば気になるのは費用ですね。

大型犬のボクサー成犬30kgの子の場合、運動量の多い子は一日約460gほどの食事が必要です。
12キロ12000円の食事で計算すると、26日で一袋を消費しますので、年間で約14袋、17万円ほどとなります。

これにトッピングをする場合やコミュニケーション用のおやつなどを与える場合は1か月5000円ほど。

予防接種やフィラリア予防、ノミダニ予防で年間4~5万円がかかります。

さらにおしっこシーツなどの消耗品年間1万~や、カットは必要がありませんがシャンプーをプロにお任せする場合ひと月に一度トリミングの費用6000円~、先天性の疾患に備える動物保険年間25000円~などがかかってきます。

これらにお迎え時に必要な費用、お迎え準備に必要なハウスやベッドなどを揃える必要があります。

この金額を平均寿命の11歳で合計すると、ザックリ420万円ほどがかかる目安になります。

しっかりと家族で相談してから、お迎えするようにしましょう。

最後に

怖そうな見た目とは対照的に、家族に対してはおちゃめな姿を見せてくれるボクサー。
まじめな性格で遊びにも真剣に取り組むため若干不器用なところが家族の笑いを誘ってくれます。

適切な訓練としつけを行うことで、家族を裏切ることのない生涯の伴侶となれる犬、それがボクサーです。