日本が誇る可愛い和犬、柴犬。
世界的にも人気があり、SNSでは有名犬も多いですね。
笑ったり怒ったりさまざまな表情やしぐさで大人気の柴犬について、知っておきたい事をまとめました。
柴犬とは?
柴犬は非常に古い歴史を持ち、縄文時代にはすでに日本人のそばにいたとされています。
もともとは山岳地帯で自然発生的に生まれ、使役犬として繁殖していき柴犬と言う犬種を確立していきました。
一時は絶滅の危機に瀕した事もありますが、1936年に天然記念物に指定され、その後は数を増やしていき、今や世界中で愛される、日本の誇る和犬となっています。
最近のDNA研究では、柴犬は原種グループに所属すると判明しました。
原初グループとはオオカミに近い犬たちで、交配が少なく原種の血が残されていると言われています。
チャウチャウやサモエド、日本スピッツなどがこのグループです。
柴犬の大きさは?
中型犬と思いがちですが小型犬で、男の子は体高38cm-41cm、体重9kg-11kg、女の子は体高35cm-38cm、体重7kg-9kgが平均的サイズです。
骨太でしっかりとした骨格を持ち、くるんと巻かれた尻尾とピンと立った耳が特徴です。
男の子の方が女の子よりも大きくなります。
柴犬の性格は?
もともとが猟犬として存在していたため、自立心が強く自分で考えて行動できる頭のいい犬種です。
人懐っこい表情に反して、意外とクールで家族に対してベタベタに甘えてくる事は少ないです。
ですが、主人に対しての忠誠心は強く、一度リーダーと認めた相手には忠誠心を生涯貫き、愛情深いところがあります。
頑固で神経質なところもあるため主人以外にはなつきにくいところもあり、初対面の人に対してもクールなところがあります。
お散歩が大好きで探究心も旺盛です。
柴犬の体質は?
柴犬には大きく四色の毛色があります。
赤毛、黒毛、白毛、胡麻毛です。
柴犬は純血を守るため他犬種との交配しないようにされてきました。
そのため、毛色は限られています。
また、毛色による性格の違いはありません。
みなさんがまず柴犬と聞いて思い浮かぶのが赤毛(茶色)ではないでしょうか?
柴犬の8割をこの赤毛が占めています。
体全体を覆う明るい茶色で、顔や胸、お腹など体の内側部分が白い差し色(裏白)が入っています。
差し色は個体によってさまざまです。
ついで黒毛は、全体の1割と言われます。
体全体は黒い毛でおおわれ、赤毛と同じで顔や胸、お腹など一部が白または薄茶色の差し色が入っています。
毛が黒いので目の上の眉の裏白がよく目立ち、愛らしい表情を見せてくれます。
白毛の個体は少なく、あまり見ることはありません。
成長すると薄茶色になる子もいますが、生まれたときから真っ白なのが特徴です。
白い色はアルビノと誤解される事がありますが、赤毛の柴犬同士の交配を続けていくと徐々に茶色が抜け白くなることがあるため生まれる珍しい色で、アルビノではありません。
体が弱いという事もありません。
胡麻は、赤・黒・白が、よく混ざっている毛色を言います。
点々と色があるわけではありません。こちらも全体の中で1割も無いほど少なく、珍しい毛色です。
赤色が多く混ざると赤胡麻、黒色が多く混ざると黒胡麻と呼ばれます。
色のバランスによって虎毛と呼ばれる事もあります。
どの毛色でも体毛はダブルコートで比較的短めです。
外側に堅い直毛が、内側に柔らかな毛が生えています。
尻尾は立ち上がりクルンと巻かれていて、パッと見では分かりにくいのですが、右巻きや左巻き、さし尾と呼ばれる形態があり、少しずつ形が変わります。
耳は小さめでピンと立っています。
顔の種類もタヌキ顔とキツネ顔があると言われます。
丸顔で優しい表情のタヌキ顔と、キリっとした目つきのキツネ顔。
キツネ顔の方が原種に近いとも言われています。
柴犬のかかりやすい病気や寿命は?
柴犬の平均寿命は12年-15年です。
柴犬は元気いっぱいで一般的には他の犬種よりも丈夫と言われていますが、かかりやすい病気もあります。
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどは、比較的かかりやすいと言われます。
膝蓋骨脱臼や小関節形成不全、僧帽弁閉鎖不全など、小型犬にかかりやすい病気や高齢でかかりやすい病気は、柴犬もかかりやすくなっています。
人と同じように、高齢になると認知症にもかかりやすくなっています。
寿命が長くなったことや日本犬である事が認知症にかかりやすい理由として挙げられています。
常日頃から頭を使うことで、脳に刺激を与えて認知症の予防になります。
目の病気や耳の病気など、他の犬種と同じで高齢になると病気は発症しやすくなりますので、柴犬は丈夫だからと決めつけず、定期的に健診は受けるようにしておきましょう。
柴犬のしつけは難しい?
頭が良い半面頑固で気の強い場合がありますので、犬の初心者にはあまり向いていないとも言われます。
しかし、性格は個体差がありますので、しつけやすい子とそうでない子がいるようです。
しっかりと赤ちゃんの時に親犬と過ごしている子は比較的しつけやすく、そうでない場合は難しいと言われます。
柴犬は、もともとは猟犬のため警戒心や攻撃性が強い場合もありますので、しつけはしっかりと行う必要があります。
もちろん、温厚でおとなしく、人が大好きな子も多いのが柴犬です。
性格は一緒に暮らしてみない事にはわかりませんので、警戒心の強い子だな、と気付いたら、きちんとしつけを行うようにしましょう。
柴犬の価格は?
柴犬の平均価格は5万円-20万円です。
時期によっても価格が変動するようで、冬場は安くなり春ごろに高くなります。
柴犬の受胎率に影響していて、寒い時期は受胎率が下がっているため、春先に生まれる子犬の数が少なくなることが理由です。
春ごろに犬を買おうとする人が増えると言う事も影響しているようで、このような変動があるようです。
色によっても多少の差があり、赤毛は安定していますが他の色は少し高めになっています。
柴犬はブリーダーやショップも多く、しっかりと見て選ぶことができますので、信頼出来るブリーダーやショップを見つけましょう。
柴犬にかかる費用は?
柴犬の生涯にかかる費用はいくらくらいでしょうか?
小型犬の柴犬ですが、体重は9kgが平均です。
2kg3000円ほどのフードを主食と仮定し一日平均150g与えた場合、一袋が13日です。一年分で約8万5千円です。
それらにおやつやトッピング、トイレシートと言った日用品の費用の概算で3万円、フィラリア予防やノミダニ予防、ワクチン、狂犬病の注射代など必要最低限の予防費3万円ほど。
ペット保険柴犬の1か月平均3500円。
これらが1年間で平均的にかかる費用ですので、平均寿命で計算すると250万円となります。
一度家族に迎えたら一生責任を持たなければなりませんので、しっかりと計算し計画したうえで、柴犬を迎えるようにしましょう。
最後に
柴犬は世界でも大人気の、日本が誇る愛くるしい和犬です。
野性味と人懐っこさが同居した、他にはない存在として、広く愛されています。
そんな柴犬でもそれぞれの性格があり、気難しい子や怖がりな子、どんな人でも大好きな子など本当に性格も個性的です。
一度家族になればその愛らしさに魅了されること間違いなしです。