ふわふわの柔らかな毛と小さな体、くるんとまかれた尻尾と真っ黒おめめ。
ぬいぐるみが動いているかのようにかわいらしいポメラニアンの、その魅力に迫ります。
目次
ポメラニアンとは?
ポメラニアン中欧ヨーロッパ、現在のポーランドとドイツの国境をまたぐポメラニア地方に存在していた牧羊犬のジャーマンスピッツやサモエドが始まりだとわれています。
当初は中型犬以上の大きなサイズで、毛色も白がほとんどでした。
17世紀以降ヨーロッパの王族が飼いはじめ、特にヴィクトリア女王が愛していたことから世界中に人気が広がっていきました。
現在のような小型サイズになったことにはヴィクトリア女王が小型のポメラニアンを愛好し、熱心に繁殖させたことが小型化が進んでいった理由とされています。
当初の半分ほどの大きとなり、更に時間をかけ現在の小型犬になりました。
現在でも世界中で愛され、日本でも常に人気の犬種のトップ5にランクインしています。
ポメラニアンの大きさは?
小型犬のポメラニアンの大きさは、基本サイズが体高18-22cm、体重が1.5~3kgです。
ですが、もともとが中型犬サイズなので、大きくなる個体もあるようです。大きくなったからと言っても心配する必要はありません。
個性としてみておきましょう。ただし、肥満の場合は別ですので、愛犬にとっての適正体重を知ることが重要です。
体型に不安がある場合は獣医さんに聞いてみましょう。
ポメラニアンの性格は?
活発でよく遊び、人が大好きな性格です。
好奇心も旺盛で、何より飼主さんと一緒にいることがとても嬉しいと感じています。
身体を撫でられることが大好きで、抱っこも大好き。
甘えん坊でアイドル気質です。
飼主さんが大好きすぎて依存が強く甘えんぼうの部分もありますが、自立心も強いため留守番も大丈夫です。
協調性がある子も多く、多頭飼いも大丈夫です。
起源となっているジャーマンスピッツが牧羊犬であることから、警戒心が強く気が強いところもあります。
ポメラニアンの体質は?
ポメラニアンは、まるまった体型と短めの手足、小さい耳とふわふわな毛、そして丸まった尻尾が特徴の、まるでぬいぐるみのようにかわいらしい外見です。
小さな体ですが筋肉質でよく引き締まり、豊かな柔らかな毛が全身を覆っています。綿毛のように柔らかな下毛とやや粗く真っ直ぐな上毛に覆われたダブルコート。
首から胸にかけ長い飾り毛があり、優雅な雰囲気を醸しています。
くるんと丸い尻尾は付け根が高く、より長くボリュームがある子ほど、美しいとされています。
ポメラニアンは10種類以上の豊富なカラーがある事も特徴です。
人気が高いのは単色で、2色以上も個性的で近年人気が上がってきています。
一番人気はオレンジで、ポメラニアンの代表的カラーです。
オレンジよりも赤味の強いレッド、CMで人気のホワイト、優しい雰囲気のクリーム、海外ではとても人気の高いクールな印象のブラック、小熊のようなブラウンと、単色だけでも種類が豊富です。
レアカラーと呼ばれる、繁殖が難しいため日本ではほとんど見ないカラーもあります。
一般的なブラウンより薄い色のチョコレート、青みがかったグレー色が美しいブルー、薄いベージュのイザベラと言うとても珍しいカラーです。
2色以上もカラーは豊富です。
セーブルと呼ばれる、薄い色をベースに黒い毛が混ざる色で、オレンジを基本としたオレンジセーブル、まるでタヌキ?なウルフセーブル、マロ眉が可愛いブラックタンなど、個性的な色もたくさんあります。
毛色によっての性格の違いはありませんが、オスとメスで多少の性格の違いがあります。
オスの方がメスよりも甘えん坊な傾向が強いため、大きくなっても子供っぽい性格が残ることが多いようです。メスよりも警戒心が強いとも言われています。
ポメラニアンのお手入れは?
ふわふわな毛を保つためには、きちんとしたお手入れが必要です。
抜け毛や毛玉になりやすいため、毎日のブラッシングと定期的なシャンプーが必要です。
ブラッシングは飼主さんとのコミュニケーションともなりますので、できる限り少しの時間でも毎日行うようにしましょう。
シャンプーは月1回は行うようにしましょう。
頻繁にシャンプーを行うと油分が無くなったり艶やハリもなくなってしまいます。免疫力が落ちて皮膚病にもかかりやすくなると言われていますので、過度なシャンプーは控えましょう。
また、おうちで行う際にはお湯の温度にも気を付けて、ぬるめのお湯でできるだけ優しい水勢で行いましょう。
定期的にトリミングサロンでシャンプーを行い、美しい被毛を保つことをお勧めします。
ポメラニアンのカットでは柴犬カットと呼ばれるサマーカットも人気ですが、寒さに強く暑さに弱いと言われるポメラニアンです。
ポメラニアンの被毛は夏の暑さから弱い皮膚を守り、虫やホコリ、花粉などの刺激から守るバリアの役割もありますので、カットし過ぎないように注意したいところです。
アンダーコートをしっかり取る、お腹まわりや脇の下、毛が密集している耳の中などをカットして風通しを良くするなどが効果的です。
ポメラニアンのかかりやすい病気や寿命は?
元気いっぱいのポメラニアンですが、かかりやすい病気はあります。
ポメラニアン特有の病気ではなく、小型犬特有として発症しやすい病気です。
その中で、まずポメラニアンの特徴として言われるのが骨の弱さです。
体型の割に足が細いため、骨折や脱臼をしやすい特徴があります。
細く短い脚の骨はやはり細く弱いため、ジャンプや衝撃には注意が必要です。
できるだけ飛び降りたり段差の大きいところは避けるようにしましょう。
遊ぶことや走ることが大好きですので、フローリングの床で滑って転んで骨折することもあります。
滑りにくい床にすることも検討が必要です。
小型犬に多い膝蓋骨脱臼もおこりやすいため、おうちの中では滑らない、飛び降りない工夫をしてあげましょう。
暑さに弱いため熱中症にも注意が必要です。エアコンで室温を調整してあげ、夏場の暑いアスファルトは避けましょう。
地面に近いため、人が思う以上に熱のダメージを受けてしまいます。
鼻の管が細いため起こりやすい流涙症や気管虚脱と言った小型犬がかかりやすい病気に注意が必要です。
ポメラニアンのしつけは難しい?
ポメラニアンは番犬気質を本来持っていますのでよく吠えます。
可愛さから、しつけをせずほおっておくと、無駄吠えの多い子になってしまいますので、吠え無いようにしつける必要があります。
頭も良く人の言葉をよく理解するので、叱られてばかりだと反抗的になってしまいます。
褒めて伸ばすしつけを行うようにしましょう。
ポメラニアンの価格は?
カラーによって価格は変動しますが。平均的には15万円-35万円ほどとなっています。
両親の血統やカラーによってもっと価格が上がることもあります。
オレンジやレッド、ホワイトが上位の価格となるようです。オレンジセーブルも人気が高く価格は上昇気味です。
レアカラーに至ってはかなりの高額となるようです。
ポメラニアンにかかる費用は?
ポメラニアンの生涯にかかる費用はどれくらいでしょうか。
体重を2kgとした場合、2kg3000円のフードで一日の食事量が35gとしましょう。一袋で57日ですので、一年間で6.5袋、約2万円です。
おやつやペットシート、おもちゃなど日用品の費用が年間2万円、トリミングが月に一度の場合、軽いカットの平均が4000円ほどですので、年間で約5万円、フィラリアや狂犬病、予防接種などの予防医療費で年間3万円ほど。
これらは最低限必要な年間費用です。ペット保険の加入も増えていますので、年間では4万ほどがかかってきます。
それらを合計すると年間で平均して16万円が必要となります。
お迎えするときの準備費用を足すと平均寿命12年で考えても215万円は生涯にかかる費用となります。
余裕を持ってお迎えしましょう。
最後に
愛らしい姿とやんちきで誰にでも愛されるポメラニアン。
飼主さんに寄り添い飼主さんに甘え、飼主さんが大好きなその姿は、飼主さんにとって愛しくてたまらない存在となるでしょう。
ペットショップでもブリーダーでも必ず扱いがありますので、あなたの家族になる子がきっと見つかります。
運命の出会いをしたら、たくさん愛して可愛がってくださいね。