ワンちゃんを家に迎える時、多くの方はどんなワンちゃんがいいのか購入する前に決めているのではないでしょうか。
けれど、ワンちゃんの犬種によってはかかりやすい病気やケアの方法が変わってくることはあまり考えないのではないですよね?
飼ってから初めて、「毛が良く抜けるな~」、「ブラッシングが大変だなあ」なんて気が付かれたりする方も多いのでは?
もちろん、ワンちゃんとの出会いは何はともあれ「縁」。
「あの犬種が好きだから、ペットショップを見に行こう」と出かけて行ったら、全く飼う予定のなかった犬種の子と目が合ってしまい、離れられなくなってしまう…。
こんなこともよく聞く話かもしれません。
ここでは、縁あって家族に加わった最愛のワンちゃんのかかりやすい病気について、まとめています。
今回は、超小型・小型犬編です!
ぜひ、事前に知って病気になる前に予防するよう役立ててくださいね。
目次
トイ・プードル、ミニチュア・プードル
初心者でもしつけがしやすく、抜け毛も少ないプードル種。
社交的で愛らしい姿で、家族の人気者になること間違いなしです!
プードル種は脱臼や皮膚の病気に、気を付けてあげましょう。
かかりやすい病気:
・外耳炎
・突発性てんかん
・前あし骨折
・免疫介在性溶血性貧血(IMHA)
・椎間板ヘルニア
・糖尿病
・てんかん
・膵炎(膵臓炎)
・膝蓋骨脱臼
・関節リウマチ(リウマチ様関節炎)
・悪性リンパ腫(リンパ肉腫)
・レッグ・ペルテス病(レッグ・パーセス病)
・進行性網膜萎縮
・クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
・気管虚脱
・糸球体腎炎
・胃拡張・胃捻転症候群
・扁平上皮がん
・白内障
・脱毛症(抜け毛)
・アジソン病(副腎皮質機能低下症)
チワワ
セレブにも愛される、人気ペット犬代表候補のチワワたち。
大きなお目めが印象的ですが、その可愛らしい目や骨にかかわる病気を発症しやすい傾向があるのです。
さらにチワワは、頭の頭蓋の構造上、水頭症や先天性の脳障害にかかりやすいことがわかっています。
かかりやすい病気:
・眼瞼内反症
・骨折/脱臼
・眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
・てんかん
・水頭症
・そけいヘルニア
・膝蓋骨脱臼
・緑内障
・口腔内悪性黒色腫(メラノーマ)
・気管虚脱
ダックスフンド
胴長短足で面白い体系、愛らしいお顔のダックスフンドは、その体系のせいで椎間板ヘルニアや目の異常、
糖尿病などにかかりやすい傾向があることがわかっています。
・椎間板ヘルニア
・白内障
・緑内障
・糖尿病
ポメラニアン
ふわふわのポメラニアン、かわいいですよね!
ふわふわなだけに脱毛には気を付けたいところですが、脱毛症にかかりやすいことがわかっています。
また、頭の構造から先天性脳障害や脱臼、骨折、呼吸器系の病気に弱いことも!
かかりやすい病気:
・脱毛症
・流涙症
・水頭症
・気管虚脱(きかんきょだつ)
・脱臼
ヨークシャー・テリア
愛らしくおしゃれなヨークシャー・テリア!
ヨークシャー・テリアは、目の病気のほか、呼吸器の病気、関節や骨の病気にかかりやすいことがわかっています。
かかりやすい病気:
・白内障
・乾性角膜炎(ドライアイ)
・気管虚脱
・膝蓋骨(しつがいこつ)脱臼
ウェスティ(ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア
スコットランドのタータンチェックが映える白いふさふさの体が可愛らしい、ウェスティ。
ウェスティは、膵炎、また外耳炎にかかりやすいことがわかっています。
かかりやすい病気:
・膵炎(膵臓炎)
・そけいヘルニア(鼠径ヘルニア)
・レッグ・ペルテス病(レッグ・パーセス病)
・角膜炎
・外耳炎
・アトピー性皮膚炎
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
フレンドリーで、無駄吠えをしないのでマンションなど集合住宅にもピッタリのキャバリア。
穏やかで噛み癖も少ないので、子どものいるご家庭にもおすすめです。
心配なのは、キャバリア・キングチャールズ・スパニエルは、心臓の弱い子が多いこと。
感染症や耳の病気の心配もある、デリケートな子なので、こまめな配慮が必要です。
ペットとして大人気のキャバリアですが、食いしん坊な性格の子が多いため糖尿病にも注意してあげましょう!
かかりやすい病気:
・糖尿病
・僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁逆流症)
・膝蓋骨脱臼
・臍ヘルニア
・アレルギー性皮膚炎
シーズー
王室に愛され、日本でも人気のフレンドリーなペット犬のシーズー。
無駄吠えが少なく、人懐っこいのでペット初心者にもピッタリのシーズーですが、いろいろな病気にかかる可能性が!
目がギョロっとしているところが印象的ですが、その目は病気に弱く、さらにアレルギー性皮膚炎、
生まれつき腎臓の弱い子もいるので、注意して育ててあげたいですね。
夏の暑さにも弱いので要注意です!
かかりやすい病気:
・乾性角膜炎(ドライアイ)
・腎不全
・呼吸不全
・膿皮症
・免疫介在性溶血性貧血(IMHA)
・椎間板ヘルニア
・糖尿病
・僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁逆流症)
・緑内障
・関節リウマチ(リウマチ様関節炎)
・尿道結石
・熱中症(熱射病、日射病)
・進行性網膜萎縮
・門脈シャント
・肛門周囲腺腫
・気管虚脱
・外耳炎
・脱毛症(抜け毛)
・チェリーアイ(第三眼瞼腺逸脱)
・アトピー性皮膚炎
ミニチュア・ダックス
元気でアクティブ、好奇心が強い子が多いダックス種。
他のワンちゃんとの相性が合う、合わないはありますが、ペットとしては飼いやすい犬種ですね。
椎間板ヘルニアには特に気を付けてあげましょう!
かかりやすい病気:
・前十字靭帯断裂
・椎間板ヘルニア
・糖尿病
・水頭症
・そけいヘルニア(鼠径ヘルニア)
・緑内障
・関節リウマチ(リウマチ様関節炎)
・尿道結石
・進行性網膜萎縮
・クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
・股関節形成不全(股関節形成異常)
・胃拡張・胃捻転症候群
・白内障
・外耳炎
・脱毛症
・膀胱結石
狆(チン)
狆は賢く愛嬌があり、大人しい子が多い傾向にあります。
関節形成不全や、関節形成不全のための脱臼、亜脱臼に気を付ける必要があります。
かかりやすい病気
・白内障
・関節形成不全
・脱臼
パグ
パグといえば、つぶれた顔がユニークで、その可愛さにやられてしまう方も多くいらっしゃいますよね。
実はパグは、暑さや寒さにも弱く、夏も冬も飼い主さんが気を付けてあげなくてはならないデリケートな犬種なんです。
呼吸器障害、皮膚病などにも注意が必要です!
かかりやすい病気:
・椎間板ヘルニア
・水頭症
・膝蓋骨脱臼
・緑内障
・角膜腫瘍
・レッグ・ペルテス病(レッグ・パーセス病)
・尿道結石
・熱中症(熱射病、日射病)
・口腔内悪性黒色腫(メラノーマ)
・気管虚脱
・白内障
・アトピー性皮膚炎
・アカラス症(ニキビダニ症、毛包虫症)
パピヨン
王室のペットとしても人気のある優雅な姿、品のある顔立ちが人気のパピヨン。
実は、か弱そうに見えて、環境適応力も高く丈夫な犬種なんです!
賢いので、アジリティや難しいしつけもこなせちゃうので、飼い主さんもうれしくなってしまうはず?
関節の脱臼と、目の病気には気を付けてあげましょう。
かかりやすい病気:
・膝蓋骨脱臼
・白内障
・脱毛症
・眼瞼内反症
・子宮蓄膿症
・骨折
ぺキニーズ
大きな目とふわふわの毛が抱きしめたくなるペキニーズ。
マイペースで人見知りな性格の子が多いですが、飼い主さんはそんなところも愛しいのでは。
突出した目は弱く敏感で、乾燥や炎症に気を付ける必要があります。
夏の暑い日などは、呼吸障害にも気を付けてくださいね!
さらに、出産は難産傾向なので女の子を飼う方は注意が必要です。
かかりやすい病気:
・椎間板ヘルニア
・水頭症
・臍ヘルニア(さいヘルニア)
・扁平上皮がん
・チェリーアイ(第三眼瞼腺逸脱)
・乾性角膜炎
・熱中症
・難産
・外耳炎
ポメラニアン
ぬいぐるみみたいなルックスとは裏腹に、実は気の強い子も多いポメラニアン。
活発な子も多いですが骨が弱いため、膝蓋骨脱臼などには注意してあげましょう。
かかりやすい病気:
・水頭症
・そけいヘルニア(鼠径ヘルニア)
・膝蓋骨脱臼
・進行性網膜萎縮
・クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
・脱毛症(抜け毛)
マルチーズ
マルチーズ
ふわふわの白いぬいぐるみのような、愛らしいマルチーズ。
実は丈夫で長生きする傾向があり、ペットにぴったりのワンちゃんですが、目の病気や関節の病気に注意が必要です。
かかりやすい病気:
・流涙症
・皮膚炎
・免疫介在性溶血性貧血(IMHA)
・僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁逆流症)
・膝蓋骨脱臼
・歯周病
・緑内障
・関節リウマチ(リウマチ様関節炎)
・肛門嚢炎
・白内障
・外耳炎
・脱毛症(抜け毛)
ミニチュア・シュナウザー
賢く、好奇心旺盛のミニチュア・シュナウザー。
お外が大好きなので、アウトドア好きな方にぴったりの犬種です。
仔犬の頃からおじいちゃんのような眉毛やひげが印象的で、かわいらしいですね。
ミニチュア・シュナウザーは、目や皮膚の病気、膀胱結石などの結石に注意が必要です。
とはいえ、比較的病気にかかりやすい犬種ということもわかっています。
かかりやすい病気:
・白内障
・膀胱結石
・糖尿病
・膵炎(すい炎、膵臓炎、すい臓炎)
・レッグ・ペルテス病(レッグ・パーセス病)
・尿道結石
・門脈シャント
・アトピー性皮膚炎
ミニチュア・ピンシャー
攻撃的なのでしつけが大切な、ミニチュア・ピンシャー。
意外と丈夫な小型犬ですが、関節や骨の病気に注意が必要です。
女の子を飼う方は、出産が難産傾向なので気を付けてあげてくださいね。
かかりやすい病気:
・糖尿病
・そけいヘルニア(鼠径ヘルニア)
・拡張型心筋症
・緑内障
・レッグ・ペルテス病(レッグ・パーセス病)
・尿道結石
・脱毛症(抜け毛)
・膝蓋骨脱臼
・難産
小型犬がかかりやすい病気とは
小型犬・超小型犬がかかりやすい病気とはどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、小型犬・超小型犬がかかりやすい病気について調べてみましょう。
てんかん
人間でもてんかんで悩んでいる方がいらっしゃいますが、ワンちゃんのてんかんも発作を繰り返してしまう病気で、主に脳を検査しても異常が認められない特発性のもの、それから脳の障害のためにおこるものがあります。
痙攣が見られたり、意識がない、よだれが多いなどがありましたら、気を付けてあげてくださいね。
水頭症
文字通り、脳の中に水がたまってしまっている病気で、脳室が大きくなっていることでわかりますが、他にも歩き方がおかしい、動作がぎこちないなど、症状が見られることもあります。
また、てんかん発作のためレントゲンを撮ってわかるというケースもあります。
僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁逆流症)
小型犬によく発症するといわれているのが、僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁逆流症)です。
心臓病の一種で、咳や呼吸困難といった症状がでます。
また、疲れやすい、元気がなさそう、といった様子が見られたら、気を付けてあげましょう。
そけいヘルニア
お腹の内臓が足の付け根部分から外に出てしまっている状態の、そけいヘルニア(鼠径ヘルニア)。
生まれつきの場合と、事故などのケガによって起こってしまうことがあります。
下痢や便秘のほか、疲れやすいといった症状が見られたら、要注意です。
膝蓋骨脱臼
脱臼したばかりの時は無症状で気が付かないこともあるといわれている、膝蓋骨脱臼。
進行すると、足をかばう動作をしたり、足を引きずって歩く、足を痛がっているといった症状が見られます。
関節リウマチ
人間もリウマチになりますが、ワンちゃん達も関節リウマチ(リウマチ様関節炎)になります。
免疫機能異常によって発症する関節炎で、自己免疫疾患と言われています。
関節がはれ上がっていたり、足を痛がっている、または座り方などが不自然であればリウマチの可能性があります。
レッグ・ペルテス病(レッグ・パーセス病)
太ももの骨が骨盤にくっついている部分への血行が悪くなってしまい、骨頭が壊死してしまうという病気です。
足を痛がる、足を引きずって歩く、足をかばって歩く等の症状が見られたら、気をつけて上げてくださいね。
気管虚脱
小型犬に多く見られるといわれる気管虚脱。
息をすることで気管が扁平に変形してしまい、そのせいで息苦しくなり、変な咳をしたり呼吸困難になってしまうという症状が見られます。
中高年の小型犬・超小型犬で、息が苦しそうだったり、皮膚にチアノーゼが出ている、または変な音の咳をするなど、気になる症状が見られた時には、様子を観察してあげましょう。