愛犬の分離不安をトレーニングで解消してあげよう!

愛犬の分離不安は破壊行動になる場合が多いです

動物としての犬は、人間への依存度が極めて高いために、常に愛情を持って接しなければ分離不安になる可能性が高まります。
具体的には、飼い主から離されることによって精神状態が変化して、様々な異常行動を引き起こす症状です。
全ての犬が同様の症状になるわけではなく、個体差があるのも特徴です。
実際には、飼い主が考えている飼育方針によって症状の度合いも変化する傾向があるため、分離不安のトレーニングを適切に実施すれば対処できることになります。

分離不安の症状は、飼い主が離れてからは30分程度の時間が経過すると表れることが多いようです。
逆に考えれば、数分ほどで症状が表れる場合には、飼い主に対する依存度が異常に高いことが分かり、事態の深刻度も重大になるわけです。
この状態で無駄吠えをしたり、家具などを壊すなどの悪さをすることになるため、飼い主の怒りに火を付けることもあります。
これは全てのペットに当てはまることですが、分離行動による破壊行動に対して、飼い主が感情的に怒ってしまうと全くの逆効果になります。
これも分離不安のトレーニングの基本の一つで、飼い主は理性的な態度で接して、徐々に寂しさを軽減させることが大切です。

深刻になると健康面が心配です

分離不安が深刻になると、愛犬の健康にとっても大きな問題になります。
過度なストレスが影響して食欲不振になることがあり、飼い主が出かける前に与えた餌に全く手を付けなくなることも少なくありません。
このような状況が続くと、最終的には栄養不足になることがあります。
人間の場合には、寂しいときにはやけ食いをすることがありますが、犬の場合に同様な現象が発生することは稀です。
やけ食いをするほどの精神状態であれば、分離不安になるわけがないと考えるほうが普通です。
場合によっては、脈拍が速くなるなどの問題が発生することもあるため、対策は早めに行うことが大切です。
分離不安のトレーニングは、飼い主との信頼関係を構築するための手段ですが、同時に健康への配慮が欠かせないことになる所以です。

分離不安のトレーニングを行う

分離不安のトレーニングを行う前には、飼い犬の個性を見極めることで、きめ細やかな対策が行えるようになります。
飼い主への依存度が高いために、常に付きまとっているような犬は、分離傾向が相当に強くなっています。
目付きが常に飼い主に向けられていたり、少しでも離れただけでカワウソのような鳴き声になる場合には、特に慎重なトレーニングが必要になります。

愛犬の飼い主への依存を克服させよう

分離不安のトレーニングを始める段階では、人間のように親離れをさせることも重要です。
飼い主が外出している状態であっても、冷静沈着な精神を維持できるようであれば安心できます。
このような精神状態にするために、極端に溺愛するのは好ましくありません。
飼い主も一定の距離を置いて接するだけで、犬も極端に依存することがなくなります。
家を留守にするときには、大好物の食べ物を与えて、他の楽しみを提供することも鍛錬法の一つです。

分離不安のトレーニングでは、飼い主は心を鬼にしなければいけないことがあります。
あまりにも甘やかして育てていた場合には、最初には反動も大きくなると思います。
愛犬家にとっては辛いことですが、分離不安を解消するためには、飼い主との関係を改めて構築しなければいけないことがあります。
例えば、飼い主と一緒にご飯を食べることが日常化していた場合には、上下関係に考慮して別々に食事するのも賢い方法です。
食事は別々であることを教育で教えておけば、他の場面で飼い主と一時的に離れてもストレスの影響が小さくなります。

室内で接する場合には、飼い主も愛犬の姿を常に見つめるようなことは避けます。
当然ながら、常に話をすることも避けたほうが無難です。
散歩中には犬を前に歩かせるようなことは絶対に避けて、常に飼い主が先導しなければいけません。
このようなトレーニングで飼い主が犬よりも偉いことを教えると、極端な寂しがり屋になる可能性は低くなると思います。
これは人間の子供の場合も同じで、いつでも甘やかして育てる場合には、一人だけになったときには泣き出してしまうことがあります。