春先も注意!マダニに噛まれたらどうすばいい?予防と対処法

テレビのニュースでたまに耳にする「マダニ」。
「人間も刺されて亡くなる方がいるんだよね」、という知識をお持ちの方も多いのでは。
実は意外と、身近な虫なんですよ。
しかも、ワンちゃんも噛まれている子が結構いるんです!
暖かくなってくると、散歩で草むらに入ったりしてしまいがちかと思います。
ここでは、ワンちゃんをマダニから守るために気を付けたいことを確認してみましょう。

マダニって何?

KINCHOの「ウルトラがいちゅう大百科」によると、マダニはダニの一種で、動物の血を吸い、様々な場所に生息しているのだとか。
家の庭から畑、公園などに住み、草の上で動物を待っていて、通りがかった動物に取り付いて、血を吸います。

吸血量は自分の体重の100倍以上で、オスもメスも孵化してから死ぬまで、動物の血をエサにして生きているのだそうですよ。
しかもすごいのが、数ヶ月から数年(!)も何も食べずに生きることができる、飢餓に非常に強い虫というところ!

越冬も出来ちゃいますし、最強と言えるのかも。
とはいえ、寿命は1年から3年だそうですので、早死にする個体は1年で寿命が尽きてしまうようですが。
マダニが活発になる時期は3月から11月の春先から秋が深まるまでの時期だそう。
マダニが繁殖しやすい温度が13℃以上とのことで、暖かい冬の日も危険といえるかもしれません。

なぜマダニにワンコが噛まれると危険なの?

ワンちゃんがマダニに刺されると、どうなるのでしょうか?
刺されたところが赤く腫れて、痒くなるくらいであれば、「危険」とは言いにくいですよね。

けれど、マダニはある「怖い病原体」「感染症」を運ぶ特性があるんです。
その病原体に感染すると、ワンちゃんの命を脅かすことになるのです。
今現在のところ、日本国内で確認された“マダニが人に媒介する感染症”は、12種類。
ニュースで人がマダニに噛まれて亡くなったことを、覚えている方もいらっしゃると思います。
その方たちがマダニから感染した感染症は、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)と呼ばれるものです。

その中の一人は、猫から感染したといわれていましたよね。
人がこの感染症に罹ると、主に発熱と消化器症状が出るそうですが、重症化すると命を取られてしまうこともある危険な感染症なのです。
ワンちゃんやネコちゃんだけでなく、人間である飼い主さんたちも気を付けなくてはならないのです。

ワンコがマダニに噛まれたときに出る症状とは?

ワンコがマダニに噛まれたら、どのような症状がでるのでしょうか?
マダニに噛まれたときに出るといわれている症状を、一緒にみていってみましょう。

発赤

ワンコがマダニに刺されたら、痛がるのでしょうか?
答えはNOです。
そう、ワンちゃんはマダニに噛まれても、気が付かないことが多いそうです。
痛くないんですね…。

というのも、私たちも蚊に刺されても感じることは少ないように、マダニは噛みつくときに口から麻酔の様な働きをする物質を分泌して噛みつくので、痛みや違和感を感じさせないんだそうです。

マダニの口は、「口器」と呼ばれており、くちばしのような形をしています。
それを皮膚に差し込み、そのうえで抜けないようにセメントに似た役割をする物質を出して口を固定するのだそう。

そして血を吸いだすわけなのです。
口をワンちゃんの皮膚に固定してしまうため、ワンちゃんがちょっと掻いたり、動き回ったりしても取れないようになっているんです。

お腹がいっぱいになると、皮膚から口を放して下に落ちるしくみになっています。
その後、噛まれたところが赤く腫れたり、しこりになることがあり、症状を見つけることができます。

皮膚炎・かゆみ

ワンちゃんがマダニに噛まれても、痛みは感じません。
が、マダニが落ちた後に刺されたところが炎症を起こして、痒がったり、赤くなったりすることがあるそうです。

マダニが口から分泌した物質や唾液、口を固定するために出した物質にアレルギー反応が起きてしまうようですね。
痒いのを我慢しろといわれても人間だって辛いんですから、ワンちゃんは掻きむしってしまうことも多々あるそうです。

血が出るだけでなく、掻いた場所に雑菌が入ってしまって炎症が悪化することもあり、早めに獣医さんに対応していただくしか方法はなさそうです。

貧血

マダニの体はあんなに小さいのに、血を吸われすぎてワンちゃんが貧血になってしまうことがあるそうです。
マダニの体は約3-4mmでも、吸血後はパンパンに膨らんで1㎝以上になることがあるのだそうです。
マダニが一匹で帰省するだけでなく、大量のマダニに帰省された場合、しかも長期間に血を吸われてしまうと貧血に陥りやすくなってしまうのだそうです。

感染症

マダニの中に、原虫やウイルスを持っているマダニがいます。
そういった感染症を媒介するマダニに噛まれてしまうと、ワンちゃんに微生物が移って感染症になってしまうのです。
いくつもの感染症の中で、マダニが原因で感染することが多いとされているのが、「バベシア症」と呼ばれる感染症です。

■バベシア症とは?

バベシア症は、バベシア属の原虫が感染することで発症する寄生虫症だそうです。
その寄生虫がワンちゃんの赤血球を破壊しながら増殖を続けるのが特徴で、下記のような症状が出るといわれています。
・毛づやの悪化
・黄疸
・倦怠感
・食欲不振
・腹部が膨れる
・尿の色が濃くなる
・発熱
といった症状がみられるそうです
投薬や輸血、ダニの管理で治療します。

他には、リケッチアという病原体に感染することで発症し、重症化すると死ぬことがあるといわれている「日本紅斑熱」、ボレリア菌に感染することで発症する「ライム病」、人間への感染力の高さで知られるコクシエラ菌感染によって発症する「Q熱」、エールリヒア族リッチケア病原体の感染で引き起こされる「エールリヒア症」、そして亡くなった方が数名いらしてニュースでも取り上げられている「SFST(重症熱性血小板減少症)」などの感染症があります。

どの感染症も、命の危険があるものが多いのが怖いですよね。
こういった感染症はマダニが寄生し、48時間以上経過すると感染率が高くなるそうなので、早めに対応するのが大切なのですね。

ワンちゃんにくっついたマダニの探し方

48時間以内にマダニがくっついたかどうかを見極め動物病院へ駆け込めば、怖い感染症で命を落とすことが減るかもしれません。

というわけで、公園や草原、家の庭など散歩でいつも通る場所を通ったとしても、散歩から帰ったら必ずワンちゃんの体のチェックをしてあげたいものです。
3月から11月までは、毎回!
どこをポイント的に見ていくべきかというと、マダニが噛みつきやすいのはワンちゃんの頭や耳、目の縁、お腹、足の指の間、背中だそう。

毛の中に潜んでいることもあるので、隅々まで細かく見ることが大切ですね。
被毛の流れに逆らうように掻き分けながら、しっかりチェックしていきましょう。

マダニ以外で犬を刺すダニの種類

マダニかと思ったらマダニじゃない場合もありますので、知っておきましょう。

・ヒゼンダニ

ヒゼンダニはマダニよりもかなり小さく、肉眼で見つけにくいダニです。
皮膚の中に潜り込んでトンネルを掘るので、穿孔ヒゼンダニと呼ばれることもあるそうです。
一般的にワンちゃん同士の交流や、野生動物に接触することで感染するそうです。
感染したばかりであれば、軽いかゆみやぶつぶつ程度の症状だそうですが、3週間程度経過してしまうと、重度な痒みが出てしまうそう。
人間にも移りますよ!
投薬治療で治療することで、治ります。

ちなみに、ヒゼンダニに噛まれたことで疥癬症になってしまい、掻きむしってお肌がボロボロになり、衰弱してしまう子もいるのだとか。

・耳ダニ

ヒゼンダニの一種で、耳ダニと呼ばれるものもあるそう。
その名の通り耳にだけ寄生し、耳垢や耳管組織液を餌にして繁殖するとのこと。
・耳の中に茶褐色の耳垢がたくさんある
・耳をよく掻いている
・耳がかゆくて頭を振る仕草を見せる
・飼い主さんが耳のあたりを触ると嫌がる
・床に耳をこすり付ける
といった症状がみられたら、獣医さんを受診して確認してもらいましょう。
繁殖力が強いので、症状がみられたころには耳の中にびっしり寄生していることもあるそう。
放置すると外耳炎や中耳炎を引き起こし、人間にうつることもあるそうです。

マダニにはどこにいる?注意すべき場所とは

マダニは、いったいどこで拾ってきてしまうのでしょう?
実はマダニ、私たちの身近で生活しているんです。
河川やピクニック、ハイキングなどの山や高原に出かけたとかであれば、そういったところに行った時だけ気を付けるかと思いますが、それだけではないのです。

例えば、道端の草むらだったり、公園だったり、家の庭に住んでいたりすることも!
なので、ワンちゃんと散歩に出かけたとき、知らず知らずのうちにマダニをお土産に持って帰ってしまうことがあるのです。

しかもマダニは、生き物を感知できる「ハラー氏器官」と呼ばれる感覚器官を持っているとのことです。
どうやって感知しているのかというと、動物の体温や振動、二酸化炭素などを通して感知できるのだそうですよ。

そのため、ワンちゃんが散歩でやってくると、遠くからすでに感知できており、飛び移る準備をして待ち構えているのです。
ありふれた場所、いたる所に感染経路があるので、散歩でなかなか避けるのが難しいともいわれています。

またワンちゃんの散歩で持ち帰ってきてしまったマダニは、家の中のカーペットやベッドの中で生きていることもよくあるとのこと。
そんなことを聞いたら、掃除機、めちゃくちゃかけたくなりますよね。

室内にマダニが住み着いてしまうと、飼い主さんや他のワンちゃんがいる場合も、マダニはまたまた広がってしまいますよね。
そうならないように、散歩から帰ったらワンちゃんの体と自分の体をチェックすることが大切なのです。

ワンコがマダニに噛まれてしまったら?

ワンちゃんがマダニに噛まれている状態を見てしまうと、ピンセットなどを使ってすぐにでも抜いてあげたくなると思います。
その気持ち、すっごくわかります!
けれど待ってください!

マダニって簡単には取れないようになっているんです。
ピンセットで取ろうと引っ張っても、頭だけ残っている状態になってしまうことも。
病院へ行くと、専用のピンセットでマダニをつぶさないように、マダニの口を残さないように細心の注意を払いながら取り除いてもらえます。

また、マダニに噛まれて48時間以内との判断であれば、すぐに駆除薬を投与してもらうことで、怖い感染症の対策ができるのです。
まだ、噛まれた部分が腫れたり化膿している場合は、消炎剤や抗生物質も処方していただけるので安心です。

マダニが自分で自主的に口を放す予防薬、なるものもあるそうです。
万が一、家でワンちゃんのお肌に頭だけが刺さった状態のマダニを見つけてしまったら、残りは獣医さんに取り除いてもらいましょう。
もしピンセットで取るのが難しいと判断されたら、皮膚を切開して取り除く外科的な処置が必要になることもあるそうですよ。

マダニの駆除薬の種類はコレだ

① フロントライン
みなさんご存じかと思われる、ダニやノミ駆除薬として有名な「フロントライン」。
ワンちゃんについたマダニを含むダニ類、ノミを駆除するお薬です。
48時間以内に寄生したマダニに有効のようです。

② ネクスガード
ビーフ味(牛肉不使用)の飲み薬で、食べてから24時間で100%駆除できるそうで感染予防にお勧めだそう。
ちなみに、マダニ駆除効果は1か月続くそうですよ!
投与後24時間以内に寄生したマダニを駆除できるそうなので、例えば春、ワンちゃん連れで景色の良いところにハイキング、なんて時には食べさせておいた方が良いかもしれませんね。

マダニからワンちゃんを守るためにできることとは?

マダニの季節はすぐそこです。
私たち飼い主がワンコたちを守るためにできることは、どんなことがあるのでしょうか?
できればワンコを死守したい飼い主さんにお勧めのマダニ対策は、下記のとおりです↓。

① こまめなブラッシング&シャンプー
みなさんは、毎日ワンちゃんのブラッシングをしていますか?
シャンプーは最低でも月に1-2度くらい、ブラッシングは散歩の後は毎回必ずするようにしましょう。
ワンちゃんのブラッシングの際に、マダニチェックやその他の異常に気付くことができますからね!

② マダニがいそうなところに行かない
実はマダニは、動物の血などを餌に繁殖を繰り返しますが、産卵をする場所は草むらだそうです。
そのため、草むら、公園、河川など、マダニが好みそうな場所へ散歩で足を踏み入れるのはやめたほうが良いでしょう!
予防薬を付けていても寄生されると厄介ですもんね。

③ 予防薬で予防
マダニの季節到来前に、動物病院へ受診しお医者さんに相談してみてください。
マダニの予防薬を処方してもらえますよ!
月1回、1000円から2000円の出費で予防できるのであればかなりコスパ的にも納得できるのでは?

ちなみに、マダニの予防薬で副作用の出る子もいるそうなので掛かりつけの獣医さんとよく相談し、決めてくださいね。
もちろん、市販のもので対策するのもあり。

ただし、ワンちゃんによってはお薬系は副作用が出ることもあるので、その点だけは注意しましょう。

終わりに

いかがでしたか?
やっと寒さが緩んだと思ったら、今度はマダニに気を付ける季節なんて、若干面倒くさいなと思ってしまいそうですが…、マダニの画像を見たら阻止したくなりますよね。
マダニは血を吸うだけならまだしも、重症化すると命に係わる感染症の媒介をする虫でもあります。

また、人間にも移りますし、人間も命を落とすことのある感染症を持ってきます。
散歩でワンちゃんと草の多い場所や山林等に入るときには、肌の露出をできる限り少なくし、帽子などで頭からつま先まで防御しましょう。

また、ハイキングなどに行かれた場合は、その日に来たお洋服はそのままお風呂場まで持っていき、リビングなどに入る前にシャワーを浴びましょう。
お洋服は大きなゴミ袋などに入れて洗濯機まで持っていき、洗いましょう。
また、外出前は虫よけスプレーなどでくっつかれないように防御しましょう。
せっかくの春のお散歩、気を付けながら楽しみたいですね。

●参照:
犬がマダニに刺された時の症状と治療方法、予防対策まで

マダニの活動時間はいつ?時期はいつからいつまで?噛まれた時の症状とは?

マダニ 生態と種類を知る KINCHO

犬のバベシア症~症状・原因から治療・予防法まで

【獣医師監修】犬の「疥癬(ヒゼンダニ症)」原因や症状、診断、治療法(シャンプー)、予防対策は?

犬がマダニに刺されるとあらわれる症状4つ 飼い主が知っておくべき適切な対処法を解説

愛犬が舐めても大丈夫!そんな安心のアロマ成分のみを使用。 愛犬はもちろんですが、私たち人間にとっても優しい成分なので愛犬と一緒に心地よい香りで気分がリフレッシュ!


バイオイヤークリーナー イヤークリーナー
バイオイヤークリーナー イヤークリーナーの購入はこちらから

身に付けるだけ!愛犬・愛猫のノミダニ予防!


身に付けるだけ!愛犬・愛猫のノミダニ予防! カタンドッグメタル
身に付けるだけ!愛犬・愛猫のノミダニ予防! カタンドッグメタルの購入はこちらから

お部屋でゆったり、心も身体もリラックス・・・
厳選された天然成分だけで作られた天然のアロマオイルです


身に付けるだけ!愛犬・愛猫のノミダニ予防! カタンドッグメタル
身に付けるだけ!愛犬・愛猫のノミダニ予防! カタンドッグメタルの購入はこちらから

ノミ・ダニ・蚊などが嫌がる香りの精油をスペシャルブレンドしたオリジナル精油ブレンドです


ASHU*アロマリボン&精油【ブレンド】
ASHU*アロマリボン&精油【ブレンド】の購入はこちらから