「なんかうちの子、最近耳をよく掻いているな…。」
「なぜか頭を振っているな…。」
そんな様子が見られたら、心配になってしまいますよね。
獣医さんを受診すると、結構なお金がかかるし、もう少し様子を見よう…といっても気になってネットでいろいろ調べている、そこの飼い主さん!
今回は、そんな飼い主さんたちのために、ワンちゃんの耳トラブルについて調べてみました。
目次
耳のトラブルを起こしやすい子は?
耳のトラブルを抱えやすい子は、「耳が垂れている」、「耳の中にしわがある」、「耳垢が多い」といった特徴を持つ子のようです。
例えば、アメリカン・コッカ-スパニエル、ゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバーなどは耳の通気性などの問題から、カビなどが繁殖しやすいようです。
そのほかにも、ミニチュアダックス、ペキニーズ、シー・ズーといった犬種の子たちが耳のトラブルを抱えやすいとのこと。
マルチーズやヨークシャー・テリア、トイ・プードルも、耳が毛で覆われていますよね。
耳の中が毛で覆われている子は耳トラブル注意の候補の犬種だそう。
またフレンチブルやパグも、耳の中にシワがあり、耳垢が溜まりやすいので注意が必要とのこと。
ダックスフンドやジャーマンシェパードは耳垢が多めに出る子なので、定期的な家での耳掃除が大切だそうですよ!
ちなみにランキングによると
1位:パグ
2位:フレンチ・ブルドッグ
3位:ゴールデン・レトリーバー
4位:キャバリア・キングチャールズ・スパニエル
5位:シー・ズー
6位:ラブラドール・レトリーバー
7位:マルチーズ
8位:トイ・プードル
9位:ミニチュア・シュナウザー
10位:柴犬
(参照:アニコム損害保険㈱ 2009年「耳の病気の発症割合の犬種別のデータ」)
とのこと。
ワンちゃんに多い病気は、多い順に「皮膚疾患」、「消化器疾患」、「耳の疾患」、「全身性の疾患」、「筋骨格疾患」だそうですから、以外にもワンちゃんたちは全体的に耳が弱いといえるのかもしれませんね!
見てるだけでも痒そう!ワンコが耳を掻く原因は?
なんだかしょっちゅう耳を掻いているな…。
愛犬が耳を掻く仕草を頻繁に行うと、次第に飼い主さんも気になりだすと思います。
もちろん、ワンちゃんが耳を掻くには何かを不快に感じていたり、痒いからなのですが、人間の言葉は話せませんから見ただけではちょっとわからないですよね。
ワンコが耳を掻く理由は、実に様々。
アレルギーで搔いている子もいれば、感染症になってしまっていて掻いている子もいますし、耳の中が汚れていたり、異物が入ってしまっていて掻いている子もいます。
ここでは、よくある耳を掻く理由をチェックしてみましょう。
耳垢
ワンちゃんの耳の中に耳垢が多く出てジメジメしていると、痒みを感じるようです。
耳が垂れている犬種の子は特に、湿った耳垢が溜まりやすいので要注意です。
→耳垢が黄色い場合は?
黄色いべっとりとした耳垢が見える場合は、細菌感染が原因と考えられるそうです。
→耳垢が緑色っぽい場合は?
緑色っぽい耳垢が見える場合は、緑膿菌が感染している可能性があるとのこと。
緑膿菌は強い匂いを発し、水あめのような耳垂れがでることもあるそう。
→耳垢が茶色っぽい場合は?
茶色の耳垢が出ている場合は、マラセチアという菌に感染しているかもしれません。
発酵したような匂いが耳から漂ってきて、頻繁に耳を掻いていたらマラセチアの可能性大だそう。
→耳垢が黒っぽい場合は?
耳垢が黒っぽい場合は、耳ヒゼンダニに感染しているかも?
症状が出たころは、耳の中にびっしりダニが寄生していることもよくあるようなので、すぐに病院へ行って検査してくださいね。
炭のような真っ黒で乾燥した耳垢が出ていたら、間違いないかもしれません。
アレルギー
耳垢がほとんどないのに耳を掻きむしっている場合は、アレルギーの可能性もありそうです。
人間同様、何のアレルギーなのか、アレルゲンを特定する必要があります。
ワンちゃんでも花粉に反応する子、食べ物に反応する子、ハウスダストに反応する子、近所に生えている草花など何かの植物に反応する子がいます。
耳垢が出ていないのに耳を頻繁に掻いている場合は、検査してもらい、対処してあげましょう。
耳だけでなく、アレルギー症状が全身の皮膚に現れてくることもあるそうですので、なるべく早めに獣医さんを受診しましょう。
外耳炎
細菌感染やカビが繁殖することで、炎症が起こり、痒みや痛みを感じます。
外耳炎は耳の外だし…と様子を見ているうちに、耳の中にまで広がっていき聴力に悪影響を及ぼすリスクもありますので、気になったら病院が正解です!
ダニ/ノミ
ワンちゃんの耳にダニやノミがついてしまうと、強い痒みを感じ耳を掻きむしってしまうことがよくあります。
寄生虫は感染症も持っていたりもしますし、他のワンちゃんや飼い主さんに感染するリスクもありますので、早急に対応する必要があります。
そのほかにも、中耳炎、腫瘍、ポリープ、甲状腺ホルモンの異常から痒みがでることがあるようです。
家でワンちゃんの耳チェックをしてあげよう!
耳を痒がっている様子が見られたら、まずはお家でワンちゃんの耳を確認してあげましょう。
耳垢、耳垂れ、赤み、腫れ、何かついていないかを目視で確認してください。
掻きむしって血は出ていませんか?
変な匂いがしませんか?
少し気になる症状がみられたら、初期のうちに動物病院を受診しましょう。
早めに対処することで、お薬などの処方で早期に回復することができますよ!
年を取ったワンちゃんの中には、耳の中に腫瘍ができてしまう子もいるようなので、ワンちゃんの年齢も考慮してあげるとよいかもしれませんね。
耳を濡らさないこと(シャンプーの時など)、湿度もあまり高くなりすぎないよう注意してあげるのも耳トラブルの予防になりますよ。
こんな時は迷わず獣医さんへGO!
以下のような行動/耳の異常がみられるときは、耳のトラブル発生中のサインです。
迷わず獣医さんを受診しましょう。
① 耳の周辺を頻繁に掻いている
② 床やソファーなどの家具に耳をこすりつける
③ 頭を振っている
④ 耳が赤い
⑤ 耳垢が明らかに多い、匂う、色が変
⑥ 耳を触られるのを嫌がる
ワンコの耳掃除の方法をおさらい!
垂れ耳の子の飼い主さんは、ぜひ家でも定期的に耳掃除をしてあげましょう。
ということで、基本的な耳掃除の方法を一緒におさらいしておきましょう。
1. ワンちゃんの両耳の様子を観察する
赤みはないか、痛みはないか、血は出ていないか、耳垢はどうか。
2. イヤークリーナーを少しだけ耳の中に垂らしましょう
嫌がる子もいますが、耳の汚れを浮かせる働きがあるのでイヤークリーナーを使うことをお勧めします。
ちょっとだけ入れたら、耳の根元をもって、やさしく揉んでなじませましょう
3. 汚れを拭き取る
綿棒やコットンなどで、耳の汚れを拭き取りましょう。
綿棒よりもコットンのほうが安全に行えるので、お勧めです。
やさしくふき取るだけで、力を入れてゴシゴシするのはやめましょう。
耳そうじシートなどで、軽く汚れを拭き取るだけでも良いと思います。
どうしても嫌がる子は、定期的に獣医さんで耳掃除をしてもらっちゃいましょう。
終わりに
ワンちゃんが耳を痒がっている原因が、何となくわかってきましたか?
原因は特定できなくても、「もしかしたらこれかな?」と予想しやすくなりますよね。
アレルギー体質の子、湿度、体質でも耳が弱い子はいますので一概には言えませんが、飼い主さんのできることは耳を観察し、異常がないか定期的にチェックしてあげることといえるでしょう。
●参照:
・犬の耳トラブルを理解するためのガイド かゆみや疾患の原因とケア方法
・犬の耳のかゆみ、放っておかないで!考えられる原因や症状と動物病院で治療が必要なケースについて
・【獣医師が解説】犬の耳掃除の仕方から耳の病気の原因、便利なケアグッズまで紹介
・「耳の病気にかかりやすい犬種は?」 注意すべき耳の病気もご紹介