
コロコロしているわんこって、かわいいですよね。
「ダイエットさせなきゃ」
「獣医さんに痩せさせないとダメって言われてるのよね~」
など、散歩のときに飼い主さん同士でこんな会話を交わす方もいらっしゃるでしょう。
犬も私たち人間も、体重をあまり気にしないように過ごしていたりしますよね。
「少しくらい体重が増えても大丈夫」と思っていても、体重は毎日関節や靭帯に大きな負担をかけています。
特に膝や足首は、立つ・歩く・階段を上るなど、日常生活のあらゆる動作で体重を支えているため、負担が積み重なりやすい部位でなんです。
人間と同じで犬たちも、若いうちは元気いっぱいに走り回っていても、加齢や運動不足、筋力低下、肥満などが重なると、関節や靭帯へのダメージは少しずつ蓄積していってしまいます。
そしてある日、ジャンプの着地やソファの上り下り、散歩中の滑りなどをきっかけに大きなケガにつながってしまうことがあるんです。
今回は、犬の「体重管理の大切さ」と「靭帯損傷しちゃった場合どんなことになるのか」について、見ていってみましょう。
目次
知ってた?靭帯の役割
靭帯について説明して、と言われてもすぐには思いつきませんよね。
靭帯は、骨と骨をつないで関節を安定させてくれる、大切な組織なんです。
筋肉のように動かす役割ではなく、「関節がぐらつかないよう支える」働きをしているんです。
太っているワンコは特に膝の靭帯トラブルが多く、後ろ足の膝関節を安定させる「前十字靭帯」が有名だそうです。
走ったりジャンプしたりするとき、靭帯は関節が必要以上に動かないよう支えてくれていますが、太りすぎや加齢、急な動きなどで靭帯が傷ついたり切れたりしてしまうことがあるんです。
一般的には「捻挫」と思われてしまいがちですが、足の調子を観察していくと、軽い炎症だけでなく、実際には靭帯が部分的に断裂しているケースも少なくはないそうです。
体重が増えると関節にも負担が増える?
タイトルのまんまなのですが、ワンコも体重が増えると、その分だけ膝や足首にかかる負担も大きくなります。
つまり、体重が5kg増えるだけでも、膝にはそれ以上の大きな負担が繰り返しかかっていることになってしまうわけなんですね。
また、体重が増加することによって筋力低下や運動不足が進むと、転んでしまうリスクも高まるんです。
別に転んでしまっても大丈夫な気がするかもしれませんが、体重が増え筋力が落ちて言うときに、急に方向転換をしたり、段差で転んでしまったり、例えばソファーなどに飛び乗ろうとして失敗してしまうと、靭帯損傷を起こしやすくなってしまうそうです。
さらに、肥満傾向があると、ケガをした後の回復にも影響してしまうそうです。
体重のせいで患部への負荷が大きいため治りにくく、リハビリにも時間がかかることも。
靭帯損傷だけじゃ済まないケースとは
靭帯損傷というと、「少し休めば治る」と思われる方も多くいらっしゃるようです。
けれど重症の場合は、骨折を伴うことがあるんです。
ワンコの場合、靭帯損傷を放置すると膝が不安定になり、痛みや歩行障害が続くことがあります。
また、関節への負担が増え続けると、変形性関節症になってしまうこともあるそうです。
そのため、重症の場合は手術が必要になるケースがあるのですね。
その中で行われることがあるのが「ボルト固定手術」です。
ボルト固定手術ってどんな手術?
「ボルト固定手術」なんて、なんだか怖い響きですよね。
ボルト固定手術とはどういう手術かと簡単に説明すると、損傷した骨や関節を金属製のボルトやプレートで固定し、正しい位置で安定させる手術となります。
犬の場合は、膝関節の安定性が失われた場合などに行われることがあります。
犬の膝関節では、状態によってプレートやボルト、特殊な糸などを使用して関節を安定させる手術となり、大型犬では特に手術になるケースが多く見られるそうです。
手術時間は状態によって異なりますが、一般的には1〜2時間程度。
術後はギプスや装具で固定し、一定期間は体重をかけずに生活する必要があるそうです。
犬のボルト固定手術 – 相場はいくら?
靭帯損傷からのボルト固定手術となれば、ワンコ自身の負担だけでなく、飼い主さんの通院や介護、リハビリ管理など生活への影響も大きくなり、数か月単位で不自由な生活になることも珍しくないので、できれば避けたいですよね。あと気になるのが手術代!
自由診療のため、一概には言えませんが、犬の靭帯損傷に対するボルト固定手術の費用は、一般的に15万〜50万円の範囲といわれているようです。
具体的には、TPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)で25万〜50万円、糸固定法(関節外安定化術)で15万〜30万円が目安とのこと。
ただし、手術方法や犬の体重、活動レベルによって異なるため、獣医師と相談することが大切なんです。
ちなみに最近手術をしたミニチュアシュナウザーの例だと、後ろ足の靭帯のボルト固定手術、検査代なども入れると60万円でした。
術後は歩いたりできるの?
ボルト手術をしたら、すぐ前のように元気に歩けるようになる、と思われるかもしれませんが、ボルト手術後は長い回復期間が必要となります。
術後しばらくは絶対に安静が必要!
どういう風に行うかといえば、ワンちゃんは通常ケージの中で歩かないように過ごさせ、散歩もかなり制限されます。
実際にはボルトで固定した部分が安定してくるまでに、最低でも数週間〜数か月かかることがあります。
また、固定期間が長くなると筋力低下や関節の硬さが出てくるため、リハビリが非常に重要となるのです。
特に体重が重い場合、患部への負担が強くなるため、当たり前ですが回復に時間がかかることがあります。
医師から「まず減量を」と言われるのは、見た目の問題ではなく、関節を守り回復を早めるためでもあります。
体重管理で未来の健康を守れ!
ダイエットというと、「痩せるため」「見た目のため」というイメージがありますよね。
けれど本来は、関節や筋肉、内臓を守るための健康管理が目的なんです。
体重の増加は犬の体にさまざまな負担をかけ、関節や靭帯のトラブルを引き起こす原因になることがあるため、適切な体重管理はワンコの未来の健康を守ってくれるのです。
犬の足には常に体重がかかっています。
特に膝や股関節、足首などの関節は、歩く・走る・ジャンプするたびに大きな負荷を受けています。
体重が増えれば増えるほど、その負担も大きくなるわけで、わずかな体重増加でも、毎日の動作が積み重なることで関節や靭帯へのダメージは徐々に蓄積してしまうのです。
さらに、体重が重い犬ほど靭帯損傷のリスクが高まることもよく知られており、特に前十字靭帯断裂は中高齢犬や肥満傾向の犬で多く見られる疾患のひとつといわれています。
何気ない動作がきっかけとなり発症することもありますが、その背景には長年にわたる関節への負担の蓄積が関係しているケースも少なくはないのです。
また、一度ケガをしてしまうと問題はさらに複雑になります。
足を痛めると散歩や運動の量が減り、筋力が落ちてしまうのです。
筋力が落ちると活動量が減るため体重が増えやすくなり、増えた体重がさらに関節へ負担をかけるようになります。
このような悪循環にならないためにも、体重管理が重要なのです。
シニア期に入ったワンコのダイエットが重要なわけとは?
もちろん若い犬の体重管理もとても大切ですが、注意したいのがシニア期に入った犬の体重管理です。
年齢を重ねると、犬も人と同じように筋力や基礎代謝が低下していきます。
若い頃と同じ量の食事を与えていても消費カロリーが減るため、以前より太りやすくなってしまうのです。
また、運動量が少しずつ減ることで筋肉量も減少し、体を支える力が弱くなってしまいます。
筋肉は関節を支える大切な役割を担っているため、筋力が低下すると、関節や靭帯に直接かかる負担が増え、膝や股関節のトラブルを起こしやすくなるのです。
加齢により筋力が低下し、さらに体重が増加してくると、散歩中につまずきやすくなったり、立ち上がる動作に時間がかかったり、階段を嫌がるようになったりすることもあります。
ワンコのダイエット – 成功の秘訣は無理をさせない
動物病院で関節や人体の負担を減らすために、「少し体重を落としましょう」と減量を勧められたりすることがあると思います。
しかし、ダイエットはただ体重を減らせばよいというものではありません。
私たち人間と同じように、ワンコのダイエットも無理をさせないことがとても大切なんです!
「早く痩せさせたい」という気持ちから食事量を極端に減らしたり、急に運動量を増やしたりすると、かえって健康を損ねてしまうことも頭に入れておかないといけません。
特に中年期からシニア期に入ってきたワンコや、関節に不安を抱えているワンコの場合には、体に負担をかけない方法で少しずつ体重を管理していくことが重要なんです。
ワンコが太る原因はさまざまですが、多くの場合は摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れてしまっていることが関係しているのではないでしょうか?
昔から飼い主さんが何かを食べるとき、ワンコにおすそ分けをしていたとしましょう。
昔は何ともなかったとしても、年齢を重ねてくると自然と運動量が減り、基礎代謝も低下していきます。
そのため、若い頃と同じように食事を与えていても、体重が増えてしまうことがあるのですね。
ボルト手術を受けたワンコの場合の最適なダイエットは?
例えば靭帯損傷などで手術を受けたワンコの場合、術後の体重管理は言うまでもなく非常に重要です。
関節を支える靭帯や骨は手術によって回復の途中であり、過剰な体重は治療した部位に大きな負担をかけてしまいます。
せっかく手術が成功しても、体重管理がうまくいかないことで回復が遅れたり、反対側の足に負担がかかったりすることも覚えておかなくてはなりません。
だからといって急激な減量も禁物だそうです!
ワンコも人と同じで、急に食事量を減らすと筋肉量が落ちてしまうことがあるのだとか。
筋肉は関節を支える重要な組織なので、体重が減っても筋肉まで失われると、かえって関節への負担が増えてしまうリスクもあるのだそうですよ。
ダイエットの大切なポイントは、「脂肪を減らしながら筋肉を維持すること」です。
そのためには、必要な栄養はしっかり摂取すること。
そのうえで適度にカロリーを調整する必要があるのです。
飼い主さんの考えだけでなく、獣医さんに相談しながらダイエットを進められると、安心ですね。
最近では減量用の療法食や低カロリーでも満足感を得やすいフードも数多く開発され、気軽に購入することができますよ。
また、おやつについても見直しが必要ですよね。
おやつを完全に禁止する必要はありませんが、一日の摂取カロリーの中で管理することが大切です。
高カロリーなおやつを減らし、質の良いもの、栄養価が高く低脂肪のものを選ぶだけでも効果が期待できますよ!
運動についても無理は禁物。
太り気味のワンコや関節に不安がある犬に対して、急に長距離の散歩をさせたりするのはお勧めできません。運動のせいで、関節や靭帯を痛めるリスクを高めてしまうことも!
理想としては、短時間の散歩を複数回に分けて行うことです。
ゆっくり歩くだけでも継続することで、筋力維持につながるそうです。
焦らずに無理なくダイエットを続け、健康的に痩せさせてあげましょう。
ワンコのダイエットは単に痩せるためではなく、これから先も元気に歩き続けるため。
ぜひ、適正体重の維持を頑張り、再発予防や生活の質の向上を目指しましょう!
そうすることで、愛犬の足腰を守り、いつまでも元気に過ごしてもらうことができますからね。
終わりに
コロコロぽっちゃりワンコは、かわいいですよね。
けれど実はワンコの体、特に足や関節には大きな負担がかかっているんです。
ダイエットは膝や足首などの関節を守り、靭帯損傷や将来的な手術リスクを減らすためにもとても大切。
今回取り上げた通り、もし靭帯損傷が重症化すると、ボルト固定手術が必要になる場合もあります。
手術後は長いリハビリや生活制限が伴うため、日頃から関節への負担を減らすことが大切ということを、おわかりいただけたのではないでしょうか?
「まだ大丈夫」と思える今だからこそ、体重や筋力、生活習慣を見直してみましょう。
ワンコが元気に歩き続けられるように、肥満気味のワンコの飼い主さんはぜひ無理のないダイエットをスタートさせてあげてくださいね。
●参照:
・犬の前十字靭帯断裂の手術費用|TPLO vs 糸固定法の比較
・犬の前十字靭帯断裂|肥満、パテラを放置することでリスクが高まる病気
・犬が太る、肥満になる原因とは?病院に連れて行くべき症状を獣医師が解説
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